地蔵の引っ越し

2020.07.07（火）



　こんな時間の進み方をこれまで経験したことがないな、と思って7月に入る。
　そしてもう一週間だ。
　今日は七夕。そんな呑気なことは言っていられない。
　コロナの行方は見通せないばかりか、梅雨前線の近くで線状降水帯が発生したり、今まで知らなかったような量の雨が降って、九州をはじめ各地の被害は目を覆うばかり。たぶん、まだニュースの載らない被害が隠れているはずだ。
　ここは安全、と思っていても何が起こるかわからない。
　雨の勢いがおさまったり、前線が移動するのを祈るだけというのもなんとも歯がゆいけれど、それでも祈るしかない。
　　


　実家の解体のとき、庭の草木の間から見つかりました、と業者の方が保管しておいてくれた。

　

　父はどこかに出かけると、気に入った形の石をよく持ち帰ってきた。地元の方が、こんな石でよければ、と言ってくださったものもあるし、路傍の石を抱えてきてしまったものもあるかもしれない（亡くなって20年。もう時効ですか？）
　この小さな地蔵は、いつの間にか庭の門の脇の石の上に置かれていて、その由来を父に尋ねたこともなかった。
　狸の置物は息子が持っていって玄関に置いてくれているが、この地蔵は庭の整理をしているときに見当たらなくなっていた。あのとき、どこに隠れていたんだろう。
　長年住み慣れた庭を離れたくなくて、小さな抵抗を試みていたんだろうか。
　かわいそうに、みつけられてしまったよ。
　わが家に持ち帰り、風呂場できれいに洗って、ベランダで干す。よく見ると、かわいい顔をしている。父はこの表情が気に入っていたのだろうか。
　今日からは、ここが住み家。
　信仰心も謙虚なところもない私たちだけど、できれば見ていてください。
　力があるのならば、祈ってください、いろいろなこと。

 

　田村くんは狂喜乱舞していたのは、このYouTubeなんだな。

ロビンソン/スピッツ Bass

　素敵だな。