■夢の記憶
ヘアピンカーブを見下ろして
遠くに広がる海の輝きを浴びて
「危ないよ スピードゆるめて」
と言った瞬間に 投げ出された朝
グライダーが青空に砕けて
踊りながら 白い浜辺に落ちる
誰かの名前を叫んで
迷うことなく 絶壁から飛び降りた朝
いつもの部屋の天井に
いつもの風が漂って歌う
「夢か……」つぶやく声が
耳の奥で 奇妙な反響を生む
秋の朝はどこまでも凛として
わたしの感傷をゆるさない
夢の意味をたどる前に
朝の匂いは 瞬く間に消えていく
ヘアピンカーブを見下ろして
遠くに広がる海の輝きを浴びて
「危ないよ スピードゆるめて」
と言った瞬間に 投げ出された朝
グライダーが青空に砕けて
踊りながら 白い浜辺に落ちる
誰かの名前を叫んで
迷うことなく 絶壁から飛び降りた朝
いつもの部屋の天井に
いつもの風が漂って歌う
「夢か……」つぶやく声が
耳の奥で 奇妙な反響を生む
秋の朝はどこまでも凛として
わたしの感傷をゆるさない
夢の意味をたどる前に
朝の匂いは 瞬く間に消えていく