12月の陽射し

2023.12.01（金）



　朝からどんより。厚い雲で覆われた12月の空。
　ただただ意味もなく追い込まれるようになる、この月になってしまった・・・。
　この季節に家族を見送ることが二度もあったせいなのか、かつては年末に仕事が集中することが多かったからなのか、理由は定かではないけれど、一年でいちばん苦手な季節・・・。

　それでも、さ、仕事仕事と机に向かう前にテレビをつけたら、『あさイチ』のゲストが役所広司さん。
　穏やかで深い目の色に、朝から気持ちが揺れます。
　どちらでもいいけど、とご本人はおっしゃっていたが、名付け親の仲代さんは「やくしょ」の「や」にアクセントを置いているということで、私も今日からは「やくしょさん」と呼ぶぞ。
　白いシャツに黒のカーディガンがなんてステキなの！と朝から感動して、実は今日でかけたついでに相方に黒のカーディガンを買ってきてしまった（笑）。誰でも似合うとは限らないのに。
　そして、コメントを寄せたのが、堺雅人さまと竹野内豊さま！　朝から豪華な番組でした。
　（Y子さんへ　朝からLINEしては申し訳ないと遠慮したけど、見てしまいました！　ちょっと元気になりました）

　深夜に三日間だけ、『時効警察』の再放送！
　大ファンだった相方と私を、あんな時間に思い切り笑わせてくれて、感謝感謝・・・。
　オダギリジョーさん、麻生久美子さん、みなさん若いけど、それなりの時間が過ぎてしまったんだなあ。

　『コタツのない家』『下剋上球児』、録画を見ているので少し遅れ気味だけど、それぞれに不思議な力をいただいている。
　魅力的な人物たちが画面の中で躍る。
　吉岡秀隆さんのどうしようもない夫でさえ、いとおしくなるのはなんでなんだ？　そばにいたらとんでもないヤツだけどね。
　小池栄子扮する、妻であり、母であり、娘である万里江さんのしなやかさに、ああ、私にはないなあ、とつぶやきながら。


　そして、脚本家、山田太一さんの訃報。
　代表作にあげられる『男たちの旅路』『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』はもちろん鮮やかな記憶の中にある。
　当時『岸辺のアルバム』で、いわゆる「貞淑な妻」が恋人とホテルに入っていくシーンで受けた驚きは、私のテレビドラマ史上最大の衝撃だったかも（若かったなあ）。
　『ふぞろいの林檎たち』をきっかけに時任さんのファンになって小さなライブハウスに出かけて、そこで中井貴一さん、手塚理美さんと三人で歌ってくれたこと。
　田中裕子・森昌子・古手川祐子さん三人主演の『思い出づくり』もよかったなあ。また見てみたいドラマの一つ。
　たくさんステキな経験をさせていただいた。

　そして、再放送で見た『今朝の秋』（ココに感想を書いていました。本当にステキなドラマなので、よかったら覗いてみてください）。
　私は、この一本だけでも、山田太一さんの作品に出会えたことに感謝したい。
　合掌。



　昨日の朝。
　仕事机の足もとまで入ってくる冬の長～い陽射し。
　この季節ならでは・・・。