激しい運動やトレーニングを行った後には筋肉痛が起こります。 この筋肉痛の主たる原因が乳酸だと思われていることも多いようですが、実際のところは乳酸だけが筋肉痛の原因とは言えないようです。
乳酸だと思われている理由としては、運動によって筋肉内に乳酸が蓄積され、酸が多くたまることによって筋の内部が酸性になり、それが筋肉の損傷をもたらすと考えることが出来ます。 しかし、実際は運動によって筋が細かなダメージを受け、それを修復する過程で痛みが出ると考えられています。 また、筋肉は引き伸ばされながら力を発揮するときによりダメージが大きいと言われています。 これをエキセントリック収縮と言います。 山登りでは上りよりも下り、懸垂では体を引き上げるときよりも体を元の位置に戻すときなどがエキセントリック収縮です。 このような動作を繰り返すことで筋肉痛は起こると考えられています。 肩こりに代表されるような痛みもまた筋肉痛と言われますが、この場合は筋肉が硬くなってしまい、血液循環が悪くなってしまうため痛みが起こると言われています。 運動をしていない状態では、乳酸がある一定の部位に溜まってしまうということはないようです。 痛みを和らげる方法としては、安静にする・入浴などで筋肉を温めるといった「消極的休息」のほか、軽度の運動やストレッチングなどで血行をよくする「積極的休息」があります。
ちなみに、3~5歳の幼児期には筋肉痛が起こらないそうです。