列車が小淵沢を過ぎるころには、すっかり雨雲が去っていた。
10月10日は染色家 佐藤節子先生のお誘いで、蓼科へ。
先生の知人主催でコンサート&パーティが開かれたのだ。
宿泊したペンションのオーナーも、音楽好きのご夫妻。
グランドピアノや、バイオリンのレプリカに混じって、
パッチワークの大作が…(右の写真、右手奥)これはご主人の手作りだそう。
到着してパチリ。
柔らかものを着たかったけれど、雨のため大島&長羽織をはんなりとした花籠の染めに。
帯は、絹裂織の八寸を半分に折り、貝の口に。
電車の移動が長いと、お太鼓よりはずっと楽だし、この日は羽織の下なので…。
佐藤先生と、いつもこうした集まりでご一緒する人生の大先輩、Uさんは…
佐藤先生は、何と90年前のお召し。先生のお母様のものを仕立て直したそう。
帯はご自身の作品で、この季節にぴったりの紅葉柄。
対するUさんの帯も先生の作品。銀通しの地にこっくりした紫。白うさぎとススキが光っている。
「あらぁ、やっぱり根性あるから、絵美さん、着物で来たわねぇ」
ニコニコしながら佐藤先生が言うには、
もともと、滞在先の別荘から蓼科へ向かうということもあり、
着物で出席のつもりはなかったそう。
ところが私が事前に送った「先生、蓼科へは着物で行くんですか? 先生が着物なら私も…」
というメールを見て、
じゃあ、着ようかな…と、お友達のUさんにも声をかけたのだそうだ。
一方私は10日の朝、本降りの音で目覚め「洋服にしようかな…」とくじけかけたが、
“根性で”着物を着てきてよかった…。
さて、拙い写真だがコンサートホールの雰囲気が少しでも伝わるだろうか…。
白木で組まれたドーム型の天井で、音響が素晴らしく良い。
ステージの向こう側は北諏訪の山と緑。
アマチュアの弦楽アンサンブル、大学生のコーラスグループ、そして
このブログで何度も紹介しているテノール歌手大川信之さんと、
「ピアノ王子」安田裕樹さんのユニット「グラン・シャンス」も登場。
フニクリフニクラ、アマポーラ、アメイジング・グレース、グラナダ…と
「音楽で世界を巡る」をテーマに、なじみ深い歌&ピアノを披露くださった。
夜は場所を移してパーティ。
写真左の方、青いジャケットを着た小柄な女性が、この会の主催者。
長く労務士をされていて、今では省庁の仕事にも関わっているという凄腕の方だが
音楽が大好きとはいえ、
まったくの個人で、こうした催しを企画・運営されるとは、素晴らしいの一言。
Uさんと安田さんのツーショット。
私もツーショットを撮ってもらったけど…「王子」の表情がだんぜん、
こちらの方が柔らかいので… さすがUさん、マダムの魅力。
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