ちっちゃな部屋……
この秋から、「ここで生活しよう」と決めた新天地。
「この番号、僕が決めたんです。この場所に因んで」
いかにも真面目できっちりしている男性の管理人さんが
ちょっとだけ表情を崩し、得意そうな口調で、
ある共用スペースのキーナンバーを教えてくれました。
それが、O-9 3 8。
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この街は、私が31、2歳のころから
生きているうちに一度は住みたいと思っていた場所でした。
でも、無理だろうな、とも。
といっても別に港区女子が喜びそうなオシャレなスポットでも、
有名なエリアでもありません。
非常に個人的な思い出が憧れとなりずっと、心の隅で灯りをともしていました。
30代はじめ……まだぜんぜん駆け出しで
テーマ問わずいろんな文章を書いていたころ。
とあるプロダクションの男性編集者が
よかったら同行してみない?と、私を生活情報誌の取材に
連れていってくれたのがきっかけです。
たぶん私にとって、初めてではないけれど2度目か3度目か
くらいの取材だったと記憶しています。
その取材先が、ここ0938でした。
広くはないけれどとても品の好いおうちに
品の好い老夫婦。調度品も洗練されていて
実はその時の取材内容はまったく覚えていないのだけど
夫婦の穏やかなたたずまいと、おうちの雰囲気の良さにすっかり
魅せられて
(ああ、私もこういう素敵な方々がいる、
素敵なロケーションで暮らしてみたい!)と
それ以来、ずっと憧れを持ち続けていたのです。
でも、当時の私はもう、神奈川に家を持っていたので
それはただの夢物語……
の、はずだったのですが。
その後人生が大きく動き、
いろいろ思うところもあり、
最期は自分の住みたいところで迎えたい、との気持ちが
強くなり。
で、"夢のマイホーム”と相成りました。
これまでの5年間の稼ぎをすべて投げ打って。
まさか一生のうちに2度 家を買うことになるとは……
私、何のために働いているんだろう
興味のある人はそういないかも知れませんが
この新しい住まいを選んだ決め手などを次回、お話ししたいと思います。
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