神奈川絵美の「えみごのみ」

Speak Low

九州と四国の梅雨入りが報じられた日。

ご近所さんが庭に咲いている紫陽花を
どうぞと分けてくださいました。


今日は久々に、音楽の話題を……。




梅雨まっただ中なら、もっと軽快なボサノヴァが好みだけれど、
ちょうど今の時期のような、爽やかさに気だるさがまじりあっていくころは
ダンサブルでありながらも、少しアンニュイなこの歌がお勧め。

ブラジルの有名ピアニストであり、ヴォーカリストでもある
イリアーヌ・イリアス。
偶然ですがこの方、今週末からブルーノート東京で公演だそうです。

タイトルのSpeak Lowは、「小さな声で」「声をひそめて」という意味。
ビリー・ホリディも唄っている、スタンダード・ジャズナンバーです。
私も30年近く前、演った覚えがあるのだけれど、
インスト(歌なし)だったので、歌詞には気を配らず……。

今になって、改めて歌詞を見て赤面。
こんなに挑発的な内容だったなんて。

インストは、プレイヤーにもよりますが、
もっと明るく屈託ないムードのものが多いと思います。

ここに書くのもちょっと、ためらわれる感じもありますが
ざっとこんな内容の歌です。
(なお、こちらのイリアーヌ版は、スタンダードとは
歌詞の構成が変わっています)

-----------------------

愛しい人、小声でささやいて
恋は火花。またたく間に闇に消えていく。

どこにいようと
明日は近づいてきたかと思えばすぐに通り過ぎてゆく。

恋を語るときは声をひそめて。
夏の日は、またたく間に色あせていく。

私は待っている。
恋しい人、私は待っている。

明日は近づいてきたかと思えばすぐに通り過ぎてゆく。


------------------------

途中の歌詞
When you speak, love
「恋を語る」と「愛しい人(≒darling)」の掛け詞に
なっているそうです。
なぜなら、恋の話を隠さないといけないから。
そうでないと妬み深い「時」が聞きつけ、すべてを押し流してしまう……
というのが作詞家の意図、との説も。
なかなかトリッキーですね。


マニアックですが演奏面では、
中盤のピアノソロの入り方といい、コーラスといい、
何ともフュージョン的で、私はとても好き。
イリアーヌのパートナーが
超有名トランぺッターのランディ・ブレッカーであることも、
今になって知りました。

コメント一覧

神奈川絵美
セージグリーンさんへ
こんにちは お帰りなさい!でしょうか

このイリアス版は歌詞がずいぶん省略されて
いるようですよね。
オリジナル(?)はもっと切ないというか
「時間という泥棒が恋という純金を奪ってしまう。
もう時間がないわ」なんてくだりもあったような。

確かに外国語だから歌える歌ってありますよね。
Love For Sale、確かに、確かに。
今、思い出したのが「Feel Like Makin' Love」…

セージグリーン
ジャズの歌詞(^_-)
軽いアレンジで、確かにこの時期にはしっくり
しますね。
だいぶ前にレッスンで習いましたが、
なかなか意味深な歌詞です。
でも、発禁になった「Love For Sale」
「Honey Suckle Rose」など、もっと
赤面する曲もありますし、日本語訳ならとても
歌えません、、、(^_^;)


神奈川絵美
sognoさんへ
コメントありがとうございます
この記事を書いたのは数日前だったのですが、
あれよあれよという間に、ここ関東も
まじりあうどころではなく
すっかり梅雨らしい空気になってしまいましたね

Speak Low、ご興味あれば
コルトレーン&ソニークラークとか、
トミーフラナガンとか、
いろんなミュージシャンのテイクがありますので
聴いてみてくださいね
sogno
爽やかさに気だるさがまじりあった感じ・・・
絵美さんの表現ってさすが。う~ん、かなり好みです。
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