ブログ友にお声がけいただいて、
とても久しぶりに、お茶会へ行く予定。
“お茶会要員”北川の小紋に、数年ぶりとなる西陣の帯。
立湧に正倉院文様だ。
何しろまったく「気軽なお茶会要員」の域を出ない私、
どうも、お茶と聞くと
人間は、自然界に対し謙虚になるべし
…という天の声が聞こえてきて
季節のものが入れられなくなる。
(まあ、TPOで言えば絞りもNGとの向きがあるそうですが、季節物か否かとは
また別概念ですし、客としてなので…)
経験を積んだら、もっと装いの幅を広げることができるかな?
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さて、ここからは10月に訪れた国立新美術館での
「リヒテンシュタイン展」の感想。
会期は12月23日まで。少しでもご興味のある方はぜひぜひ! おススメ
リヒテンシュタイン公国はココ!
↓
赤い線は、私が1987年に約1カ月かけて回ったルート。
チューリヒからポストバス(郵便と一緒に人間を運んでくれるバス)で
首都ファドゥーツに入り、2泊してから
オーストリア国境にあるフォアールベルク州に、同じくポストバスで入った。
そこで1週間ホームステイしてから、南のリゾート地、ミルシュテッターゼー
→クラーゲンフルト、グラーツ→ウィーン、ザルツブルク→その後、西ドイツへ。
ファドゥーツでは、お城がよく見えるホテルに滞在した。
でも、1987年時にはすでにここは非公開になっており、
秘宝も観られなかった。(余談ですが、当時の君主は「エリザベート」の夫と同じ名前の
フランツ・ヨーゼフ(二世))
というワケで、懐かしさを胸に観に行った展覧会。
もっとも賑わっていたのは、ルーベンスの展示室とコチラ
ウィーンの離宮に所蔵されている秘宝を一堂に展示した
「バロック・サロン」。
バロックとは宝飾用語でもおなじみ「いびつな(真珠)」の意味を持ち、
それまでの、均整がとれた構図、お行儀の良いスタイルとは違う
動作や勢いのある、より人間味あふれた様式の名前で、
17~18世紀のヨーロッパで流行ったもの。
まあ、美術評論的な薀蓄はともかく、
ここでは豪華かつ緻密な家具・調度品に注目!
左はオール象牙のビアマグ。
右は貴石が散りばめられたチェスト。
私がもっとも印象に残ったのは、コチラ
17世紀に創られた書き物机。
これからご覧になる方は、赤で囲んだ上部に注目!
富本憲吉がいます(笑)
同じモチーフではないけれど、
いかにもな小花模様がぎっしり。
この机が創られたのは18世紀半ば。
富本憲吉が影響を受けたアーツ・アンド・クラフツ運動は19世紀半ばで
100年のブランクがあるため
直接の関係はないのかも知れませんが、どこかで巡り巡って
文様のパターンが日本に渡り、民藝運動に影響を…なんてことがあったら
面白いな。
時間ができたら、もっと調べてみようと思います。
絵画の方は…
次の3枚の絵は、上から、17世紀、18世紀、19世紀の作品。
すべて油彩です。でも、何だか雰囲気が違うと思いませんか?
私の感想は…
17世紀のこの作品には、
まだフレスコ画の技法の名残があって、
布の質感が、か、かたい…(スミマセン、私は青ビニールシートみたいだと
思ってしまいました)。
1世紀経つと、黄色いヴェールがこんなに、ふんわり。
さらに1世紀経つと、もう“蝉の羽”のよう…!
そして最後に
この展覧会の最後の作品が、こちら。
アメリングという画家が描いた
リヒテンシュタイン家の侯女マリー 2歳。
この表情が、可愛らしくて……
フルコースディナーの最後に出される、
コーヒーにつくプチ・ガレットのように甘い作品。
さすが、今回の展示のコピー「ようこそ、わが宮殿へ」に
相応しい、“おもてなし”だなあと感心しました。
これらが超私的な見どころポイントです。
別の考えや感想を持たれる方もたくさんいらっしゃるでしょう。
実際に行かれた方、
良かったら、コメント欄・メール等でご感想をお聞かせください
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