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道後温泉の商店街の人に言われて
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駅からほど近い、セキ美術館を訪れました。
(セキの由来はオーナー企業名)
たたずまいは、東京の美術館でいえば
六本木一丁目の泉屋博古館に似ていますが、
中はもっと邸宅風で
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採光の良い大きな窓に吹き抜け、高い天井。
この日は開館してすぐだったこともあり、
他にお客さんがいらっしゃらず、贅沢気分で
ゆったり、内装とともに作品を楽しめました。
館内は一部を除き撮影OK、というのも嬉しいです。
何と言っても
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日本の近代洋画では私がとても好きな
岡鹿之助が、地階のレクチャールーム前に。
左が音楽家のラヴェル、右が三色すみれをモチーフにした油彩。
これだけでも、感激です。
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藤田や国吉もありました。
右は、加山又造の中央公論表紙絵。
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左がロダン、右が加山又造。猫が蝶を視線でとらえる瞬間を描いた「凝」は
色彩がきれいで、ゆえに研ぎ澄まされた感触、緊張感がありありと。
ほかにも東山魁夷や平山郁夫、前田青邨、東郷青児、藤島武二…と
錚々たる画家の作品が。
特に、小磯良平が充実していたような…ほっこりしたあたたかみと、モダンな筆致が共存していて
観ていて飽きません。
前田青邨は、とても珍しい(国内で一点のみ?)縦長の大きなキャンバスに描かれた
作品「風神雷神」が、この美術館の最大の売りのようです。
(ただし展示替えがあるので、常時観られるとは限らないようです)
近代絵画好きな方には特に、お勧めの美術館です。
旅先でちょっと時間が空いて…という方にも、ちょうど良い規模かも。
公式サイトはコチラです。