めがさめたら、もりのなかじゃった。
まいにち、まいにち、たんけんじゃった。
あっちこっち、すきにぼうけんできるのは、ちょっと、たのしかったのう。
おなかがすいたり、さむいのは、こたえるが。
よるになると、きいろや、おれんじいろの、おうちのあかりがともる。
きれいじゃったのう。
あそこには、あたたかいものや、おいしいものが、たくさんあるんじゃ~。
あるとき、あさ、くさをむしゃむしゃしていたら、
「・・・き、きつねさん?」
と、こえをかけられた。
きつね?きつねってなんじゃ?
きがついたら、だっこされて、あれよあれよというまに、いまはおうちのなかじゃ。
おなかがすいても、ねむっていれば、だれかがかえってきて、
「ごはんだよ」
と、おこしにくるのじゃ。
あさと、よると、2かい、ごはんをたべて、
あさと、よると、2かい、おさんぽをするのじゃ。
まえいたもりとはちがう、しらないまちじゃが、まあまあおもしろいぞ。
ここのおうちには、おおきな、こわいおんなのこがいるが、
まあ、ぼちぼち、たのしんでいる。
ひるまはひとりきりじゃが、ももいろのわたいれをきて、
ふわーっとあったかいへやで、まるまって、ねているんじゃ。
ねているうちによるになって、
「ただいまー」
といって、だれかがかえってくる。
まずおんなのこがさきにさんぽへいく。
といっても、すぐにかえってくるのじゃ。
あんなんでおもしろいのかのう。
それであしをあらい、おんなのこが、さきにごはんをたべる。
しばらくするとわしのばんで、さんぽをして、ごはんをたべる。
わしのさんぽはながいが、おばさんは、いつもわらっておるのじゃ。
「おじいわんはおれことちがってどこでもいくねえ、たのしいねえ」
かえりみちはもう、わかっておる。
いちどとおれば、おぼえるのじゃよ。
おおきな、おおきな、たてもので、いりぐちはふたつ。
どちらも1かいでおぼえた。
それからはこにのって、はこばれ、おうちへいくのじゃ。
たてもののなかでは、だっこでいどうじゃ。
どうじゃ。
おうさまみたいじゃろう。
よるのごはんは、やわらかい、いいにおいのするもので、
あさは、かむと、かりかりおとがするたべものじゃ。
どっちもすきじゃ。
ひるまねているときは、よるのごはんのことを、いつもかんがえているのじゃ。
ぼうけんもたのしいが、ここのくらしも、まあまあじゃ。
ふわふわのおふとんで、まるまってるのは、ゆめごこちじゃ。
それからまた、あさになると、
「おはよう」
といって、おばさんがあたまをなでるのじゃ。
それでおきるのじゃ。
ごはんとさんぽがたのしみじゃ。