それにしても、こんなガキでもわかるような杜撰なシステムをそのまま使っておいて、その不備を報道した機関に厳重に抗議するって、おかしいだろ。
すでに各地で話題になっている自衛隊の大規模接種センターの予約システムの件だ。Twitterでも、こんな内容が飛び交っている。
さらには、「何割中抜きしたら、こんなシステムができるのか」との意見も・・・素人意見でいうと、段ボールでロボットを組み立て、中身はがらんどう・・・そんなレベルだ。
これに対し、岸信夫防衛相は朝日新聞出版と毎日新聞社に対し、厳重に抗議すると。
いわく、「不正な手段による虚偽予約を完全に防止するためには、市区町村が管理する個人情報を防衛省が把握する必要がある。短期間でそうしたシステムを実現するのは困難だ」としているが、両社もそこまでのことを求めているとは思わないが。
さらに、「ワクチン接種を希望する65歳以上の方の機会を奪い、ワクチンそのものが無駄になりかねない悪質な行為だ。厳重に抗議する」というのだ。
読者の皆さんならおわかりの通り、両新聞社が報道しなくても、SNSなどであっという間にこのシステムのポンコツさは広まっている。むしろ、両社によって公式に不備が表面化したことは本来喜ばしいはずだ。
それを両社を悪者にして攻撃する・・・どこかの前政権でも見たようなやり口だ。と思ったら、その人もTwitterでこんなつぶやきを・・・さすがの兄弟愛か(汗)
本気でこれを国民の多くが「そうだそうだ、やつらが悪い」と言うとしたらこの国は異常だ。
でたらめな市町村コードをはじいたり、年齢チェックなどはシステムとして当たり前のいわば最低限の要件だし、この程度の内容ならシステム作成・修正に一週間など必要ない。
予約完了のメールすら届かず、さらに同じ番号で入力すると上書きされるということは、何らかの偶然の誤入力で上書きされた人が、会場に行くと「あなたは予約できていません」と。
こんな杜撰なシステム(個人的にはシステムと呼ぶことすら許したくない)を、チェックもせずにリリースしている防衛省の管理体制はどうよって・・・
そもそもこれにいくらお金を出して発注しているのか、修正するというが、いくら追加して支払うのか・・・COCOAの時も相場から見てバカ高い発注金額が話題になったが、今回も・・・ではないのか。
だからデジタル庁が必要なんだよ・・・なんて後付けのようなセリフも見え隠れするが、岸防衛大臣は、Twitterで表になっているこの杜撰さのレベルがわかっているのか? わかっていて、言ってるならお上意識がすごいなあ・・・と。
この杜撰さは重箱の隅をつついて、バグを見つけました・・・なんてレベルではない。システムの顔をしているが、電話を受けてFAXしているのとまったく同じレベルだ。いや電話なら市区町村コードや番号でチェックがかかるか(汗)
怒りどころではない・・・普通の会社なら役員辞職ものだろって。でも誰も責任取らないんだろうなあ・・・お役所とか政府っていいなあ・・・
もう、すごすぎて・・・、これが国を守る「防衛省」とは。
台湾は、感染者急増を受けて、3日で新しい行動履歴チェックのシステムを作ったそう。
うーん、どうしたら、いいんだか。
まさに兄弟のおそるべきDNAですね。もっとも国内相手ならこうした論理のすり替えと恫喝でどうにもなりますが、これがサイバーテロだったらと考えると恐ろしくなります。それほどのせんもんかでなくても、このシステムをのっとり、大量の個人情報を盗む改変は一晩いらないかと。
以前から感じているのですが、台湾はもちろん他国に比べ、政治家や高齢者のネットに対するリテラシーが低すぎると。ココアのときもその発注費用が相場の何十倍と話題になりましたが、テレビ等では報道されず。なんどかなあと。