
締め切りが集中する真っ只中に、オーディオ・ラック(TAOC MS-3-DB)用のスパイクとプレート(SP-500)が届いた。キャスターからこれに付け替えるには、機器すべてをラックから吐き出すしかないが、やった。そして、音調が俄然澄み渡って参った。悪く言えば、滲みや淀みが減って音質はカリカリ乾いているが、アコベもシンバルも軸はどっしり野太い。SCD-1とXA7ESの違いもより一層明らかになった。それでも、田中伊佐資さんや『STEREO』誌ベテラン編集氏の話を聞くと、「フォープレイのうちからビンビンにならないで下さい」とそっけないから末恐ろしい。その上、床板と隔絶した方がいいので、何かボードを敷きましょうときては、ひとまず仕事に戻るしかない。が、以前どこかで触れた通り、これって車のサスやタイヤをチューンするのとそっくりで、こうやる前にキャブレターやプラグ・ケーブルをいくらハイエンド付近に引き上げたところで本末転倒だと確信。命を活気づかせるのは、足からだと。とはいえ、その大本になる家や部屋はどうなんだと問われると、絶句するしかないのが痛し痒し。リファレンスにしたのは、『ドクター・ジョー~ジョー・ヘンダーソンに捧ぐ/チック・コリア』。ドラムスのアントニオ・サンチェスが大活躍。
