昨日、ロスから帰国中の田口晃さんに、オーディオ診断のため我が家までご足労頂いた。歯に衣着せぬ訓言の速射砲と呼ばれ、いかに弾数を費やしても的を外さない。そのことが胸に染みてよく分かった。的に当たったアドヴァイスは数知れず。さすがバーニー・グランドマン・マスタリングなど業界トップの随所からお声がかかるはずだ。それだけにこっちにとって怖かったことこの上なし。ボコボコに叩かれたら「音質探検隊」なる企画ページをジャズ誌でやってる手前、身も蓋もないもの。が、幾分遠慮頂いたのか、深手の傷を負わずに済んだうえ、ビシっと一発、僕自身もなんとかせねばと苦悶してきた患部の治療法を授かった。「素抜けのスピーカー背面を壁とツライチで埋めろ」と。そこでひとまず、FAPSのRaswall反射面を手前にして、写真のように配置するとだ、歌やベースなど左にふらつく傾向のセンター定位が、するっと真ん中に集まってきた。が、このままでは向こう奥にあるトイレに行けない、など、オーディオ専用室を持てない一般平民の悲喜こもごもも、比例するように襲ってきてやれやれ。年が明けても幸せボケのままいられれば、世話になってきた工務店の親分に相談してみようと思う。いずれにせよ、ロスからの特使の厚遇には平身低頭で深謝。ありがとうございました。