1インチは2.54センチ。
成人男性の親指の幅らしい。
このような身体尺は他にもあって、身近なものでは尺や間。1尺は親指と中指を広げた長さで約18センチ(古代中国、日本は約30センチ。漢字そっくり)。1間は両手を広げた長さで約180センチ。ある部族には、家を建てる時の基準になる「人」がいる。
中途半端なのはしょうがないよなと思っていたら、意外な関係が…。
それは直径と円周の関係、つまりπが絡んでくるのだ。
例えば、帽子のサイズは英米ではインチで表すが、これは直径で、7というサイズは円周が56センチとなる。
つまり、直径のインチを8倍すると、円周がセンチで出てくるのである。
なぜなら、2.54×3.14≒8だから。
別な書き方をすると、4×2÷3.14≒2.54。
これは、メートルの制定と関係している。
1メートルは地球の円周の4000万分の1。
40,000,000×2÷3.14≒25,477,707
ほら、インチっぽくなったでしょ。(上の式と同じだから当たり前)
簡単に言うと地球の直径が、約500,000,000インチなのである。
500,000,000×8÷100=40,000,000
もちろん、地球の大きさとなると誤差は大きくなるが、帽子の大きさぐらいだったらどうってことない。
つまり、インチは直径に強い。
だから、今でもタイヤの直径はインチ。
テレビやスマートフォンの画面は対角線。
これは直角三角形の3:4:5。
昔のテレビは3:4なんで、対角線を5の倍数で表すと、すぐに縦横が出る。
(これはセンチでも言えるのだが)
メートルが定められたのは革命時のフランス。
そこにインチを隠したのは英米の執念?
フランス革命では「理性」を崇めたので、科学的な方法で度量衡の単位を決めた。
それが地球の大きさ。
でも、地球の大きさだって不変ではない。
金属のメートル原器も温度で長さが変わる。
現在は光の速度で定義されている。
だけど、これだってどうなんだろうね。
永遠、瞬間、無限、最小などを脳は捉えたがるんだけど、それはできない。
これが、脳の限界でもあり、AIの限界でもある。
インチとセンチの関係を知ると、「メルカトルの罠」と同じ匂いを感じるんだよね。