東京のソメイヨシノはだいぶ散ってしまいましたが、遅咲き桜は今が見頃ですね。
おとといお散歩した時にまさに満開だったのが、近所の大学に植えられている八重桜。
学生じゃなくても、桜の前で記念写真を撮りたくなるくらいステキな空間です。
桜に囲まれたグラウンド。なんて気持ちよさそうなの~。
部外者なのに「芝生の中を走ってみた~い!!」って思っちゃいました。
この日は、夕方から靖國神社でイベントがあるため都内へ・・・。
せっかく来たので、すぐ近くにある北の丸公園を散策して遅咲き桜を堪能しました。
いつもは田安門から入りますが、この日は清水門から。
日本武道館と桜、牛ヶ淵のコラボがステキです。
清水門をくぐってすぐ、枝垂れ桜が満開でした。
こちら、吉田茂像前の八重桜。
「一葉(イチヨウ)」かな?「松月(ショウゲツ)」かな? ピンクと白が混じった大輪の八重桜です。
で、夕方。
最近よく訪れる靖國神社ですが、日が暮れるとまた違った風景になります。
大鳥居をくぐってすぐ右側の「慰霊の庭」に、都道府県の土を用いて現地の陶工が制作した「さくら陶板」があるのですが、夜間はライトアップされてとってもキレイ。
左が神奈川県、右が東京都。
岐阜県の陶板は、青色が美しい。古代ペルシャの技法を用いて焼成されたそうです。
夜の靖國神社は初めて。
神門をくぐって右手に見える「能楽堂」で何が行われたかというと・・・、
じゃ~ん! 「夜桜能」です。
今まで能楽をちゃんと観たことがなかったので、いい機会だなと思って友達を誘って観に来ました。
狂言師の野村万作さん(人間国宝)、息子の萬斎さん、孫の裕基さんたち三代の能楽が観られるなんて、超ラッキー
そもそも、能楽って何? 「能」と「狂言」の違いは?
お恥ずかしながら、基本から学ばなくてはならない無知な私でして・・・。
こちらにわかりやすいサイトがありました。同じく初心者の方がいらっしゃれば、一緒に勉強いたしましょう。
「能楽」(能と狂言)は奈良時代に中国から伝えられ、最初は「散楽」→そのあと「猿楽」→「式楽」→「能楽」と呼び名が変わったそう。武家の強力な後ろ盾で大成し格式が高い芸能なので、庶民が見学する機会は少なかったようです。
能と狂言の違いについては、能はお面を付けて演じ、狂言はお面を付けないことが多い。
能は主に歌謡や舞踊。狂言はセリフが多く、面白く笑える喜劇が中心とのこと。
一方で歌舞伎の源流は、江戸時代初期。
「出雲阿国」と呼ばれる女性が京に上り男装をして踊ったこの阿国の踊りが、「かぶき踊り」と呼ばれるようになったそう。
江戸時代の歌舞伎は、大衆芸能だったようです。
「清水座頭」では、盲目の男女が偶然出会い、その晩夢枕に出た神のお告げで「いい伴侶が見つかる」と言われたその相手が、実は昨晩出会った盲目の男女だったというお話。
男の座頭が野村万作さん、女の瞽女が野村萬斎さんでした。
野村万作さんは、御年90歳とは思えない張りのある声量と滑らかな動作が印象的。
一方の野村萬斎さんは、高めの音質とよく通る明瞭な話ぶりで、親子の息もぴったり。
足の滑りがなめらかで背筋がぴんとしているのは、お2人とも長年体幹を鍛えているからでしょうね。
しっかし能楽というのは、奥が深すぎて素人には理解するのが難しいなと実感しました。
イヤホンガイドを付けて鑑賞したのですが、それでもかなり難しかったです。
華やかな舞台演出の歌舞伎と違って、能楽は最低限の舞台装置しかなく、「無で始まって無で終わる」と話すガイドの説明に納得。
例えば演者は「舟に乗る」ことを動作で表現し、観客は「舟に乗っている」ことを想像力で観るんですね。
だからこそ能楽は、だれにでもわかりやすい大衆芸能ではなく、教養があってわかる人にしかわからない格式高い芸能なんだろうなと、素人ながらに理解したところです。
ほ~んと、伝統芸能を学ぶいい経験をさせてもらいました~。
今度行くときは、あらすじを理解して事前準備して行かないとね、笑笑。
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