奈良国立博物館所蔵「二十八部衆立像のうち 迦楼羅王、五部浄居天、毘沙門天、毘楼博叉天」
4軀
木造、彩色(現状古色塗り)
[迦楼羅王]総高61.8 像高53.5 [五部浄居天]総高62.8 像高55.5 [毘沙門天]総高62.7 像高55.2 [毘楼博叉天]総高61.8 像高53.4
彫刻
鎌倉時代 13世紀
木造、彩色(現状古色塗り)
[迦楼羅王]総高61.8 像高53.5 [五部浄居天]総高62.8 像高55.5 [毘沙門天]総高62.7 像高55.2 [毘楼博叉天]総高61.8 像高53.4
彫刻
鎌倉時代 13世紀
銘 文
框裏墨書[迦楼羅王]左上ノ四/八/持物ふへ/迦楼羅王(ルビ:かるら)/ツノ印[五部浄居天]左中ノ五/散脂大将(ルビ:さんしたいしょう)/ヨノ印/廿三[毘沙門天]左上ノ一/毘沙門天(ルビ:びしやもんてん)/クノ印[毘楼博叉天]左中ノ一/満仙王(ルビ:まんせん)/持物けん |
館のHPの解説→「千手観音の侍者である二十八部衆のうちの四軀(く)で、京都・愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ) に伝来した。各像とも前後二材矧(は)ぎの寄木造(よせぎづくり)で、迦楼羅王のみ挿首(さしくび)で、残り三軀は割首(わりくび)とし、玉眼(ぎょくがん)を嵌入(かんにゅう)する。持物や手首先が失われ、表面の彩色(さいしき)も残っていないが、体幹部はおおむね当初の姿をとどめている。動きのある均整のとれた姿勢、的確に表現された衣や甲(よろい)、力強い表情などから、十三世紀前半の作とみられる。二十八部衆の彫像は、室町・江戸時代の作例はある程度存在するが、鎌倉時代の作としては、京都・妙法院(みょうほういん)の三十三間堂と滋賀・常楽寺(じょうらくじ)のものが知られる程度である。鳥の顔をした迦楼羅王や、象頭をかぶる五部浄居天の作例は少なく、貴重である。
(岩井共二)
なら仏像館名品図録. 奈良国立博物館, 2022, p.135, no.179. 」
(岩井共二)
なら仏像館名品図録. 奈良国立博物館, 2022, p.135, no.179. 」
https://www.narahaku.go.jp/collection/1538-0.html