The Notebook Of Things I Don’t Know About

日々遭遇した出来事について、あれこれ考え、想像してみる。
ユーモアを添えて...。

生物多様性について 1-『自然はそんなにヤワじゃない』

2009年11月17日 22時21分36秒 | 環境
 2010年(平成22年)10月に開催される「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)は名古屋で開催される。なぜ名古屋で(?)開催されるのという問いは一先ず置いて、『生物多様性』についておさらい。

『生物多様性』とは ⇒「ある地域における遺伝子・種・生態系の総体」

・遺伝的多様性 - ある1種の中での遺伝子の多様性。同じ種の中での個体間の違いと、個体群間の違いがある(→集団遺伝学も参照されたい)。
・種多様性 - 種間の多様性(簡単に言えば、多くの種が存在すること)。
・生態系の多様性 - より高次の水準、すなわち生態系(遺伝子が究極的に寄与する、異なった諸過程の豊富さ)における多様性。(Wikipediaより)

 すべての生物は、己がこの地球上で生き長らえる為、いろいろな生存戦略を進化の過程で掴み取った。我々人類の場合、その戦略は他の生物種と比べるまでもなく、自然環境に与える力があまりにも巨大となった。その戦略があまりにも巨大であるが故に我々は自然を、地球を、ある意味征服できる、コントロールできるような錯覚に陥ってしまっている。そして、その自然に対し、上から目線で『生態系を保存しよう!』とか『生物多様性を守ろう』などの、スローガンを声高に叫ぶ。環境問題の高まりに乗じて、これらのスローガンを叫ぶことが、多く目に付くが、これらの類のスローガンを掲げる団体や公官庁=『自然にやさしい』集団ということで、イメージアップにつながっていく。そんな安易なご都合主義の生態系観は枚挙にいとまがない

 ブラックバスは排除し、サケの放流は推奨する。トキの心配はするが、そのエサとなっている稀少なカエルには冷たい。。人は、かわいい動物、有益な植物はありがたがり、醜い生き物、見えない微生物は冷遇してしまう。冒頭のWikipediaではさらっと定義を乗せたけれど、『生物多様性』の問題を本来の意味で捉えた上で問題提起している例は表面上少ない。生物の多様性を心配するより前に、地球上に生き長らえる全ての生物に対し公平な生態系観を確立することが、まずは大切なのだ。それができていないと、えこ贔屓ありありの多様性の議論となってしまう。

生命が生まれてから35億年と言われている。人類はサルから分岐してまだ500万年とも800万年程度だ。その間には100億(とも言われている)の生物が絶滅してきたと言われている。僕等は地球上では、新参者。上から目線はありえない。

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