タラブコ村の日曜市で織物を売っている、友達のレイナの家へ遊びに行きました。
彼女とは、知り合ってもう1年以上。私の家から30分のところに住んでいます。
♪ドナドナドーナードーナー荷台で揺られながら・・・
こんな感じの素朴な集落。標高3300メートル。
レイナのお母さんは隣に住んでいて、織物を
織っていました。
レイナの子どもたちもとってもかわいい。
竹とんぼをあげるととっても喜んでくれました。
クリスマスに向けて、貼り絵でツリーを作った
り、折鶴を教えました。
ここで感じたことは、家族の温かさです。
本当に子どもたちがよく働きます。
4歳の子が、皿洗いをしたり野菜の皮をむいていました。
包丁を使っているのには、さすがに驚きました。
ちょっと危ないと思ったけれど、お母さんの姿を見ながら学んでいるようです。
「よくお手伝いをしているね」と声をかけると、
「お母さんにいつも助けてもらっているから」と彼女は言いました。
4歳の子がそんなことを言うなんて、あっけに取られました。
親が子を助け、子が親を助ける。
子どもは愛されていることで、幸せを感じているんだとつくづく思います。
喜び、楽しみを見つけ、与えられた中で生きていく幸せ。
なんだか温かい気持ちになりました。
カレーの粉を持っていき、一緒に夕飯作り。
にんじん、たまねぎ、じゃがいものみ。
じっくり煮込むことが待てないらしく、ガスボンベの下に
火をつけて暖め始めました。笑
こうすると火力が強くなるらしい。
一つのベッドにみんなで集まってゴロゴロ
したり、おしゃべりするのが楽しい。
この時期は、マンゴーがおやつです。
シャワーがでなくても、桶でため水を汲んで洗えます。
冷蔵庫がなくても、不自由だと感じません。
私が以前冷蔵庫がなくてきついなぁと思ったのは、日本で生きてきたからでも
あるけれど、それ以上にひとりで食べる夕飯がなんとも心細かったからでは
ないかと思います。今では冷蔵庫のある生活をして快適ですが、基本ひとりで
食べるご飯は変わりません。
誰かと食べるご飯は、特別なご馳走は何もないのだけれど、そこに人がいるだ
けで、人のぬくもりを感じます。
なんだかこのぬくもりに、涙が出ました。
わたしの心は貧しくはないけれど、寂しかったようです。
彼らと接すると、ふっと力が抜けました。
母親として5人の子どもを育てながら生きるレイナ。
先生としてボリビアの子どもを育てながら生きるケイコ。
歳も近い二人。どちらも苦労はあるけれど、どちらも喜びがあります。
自分にないものをたくさん教えてくれるレイナ。
肝っ玉母ちゃんのレイナを見ていると、私もいつかそんな母ちゃんになりたい
と思いました。
マンゴーをかぶりつきながら、歯の間にたくさんの繊維をつまらせて笑う。
そんな家族が、理想の家族。
夜はとても冷え込んで寒かったけれど、心は温かいままでした。
布団の中で姉妹たちとくっついて寝ました。
ダニにいっぱい噛まれたって、幸せな気持ちに包まれていました。
朝の5時。タラブコ村へ兄弟たちが織物を売りに出かけて行きました。
背中にどっさり織物を積んで。
弟は近道ルートで山を駆けていき、お姉ちゃん
たちは、おしゃべりをしながら歩いていきま
した。
その後・・・
私はというと、恐ろしい敵と対戦することに
なるのです・・・。つづく。