あれからそれから・・・。
少しずつではありますが、嬉しかったことがあります。
まず5年の教室に行ってみると、委員会の子が中心になって大きなごみ箱を目立つよう
に教室においていました。
3年生のクラスへ行くと、「プロフェ!ゴミ箱に捨てるからね。」と食べたごみを、
わたしに見せそのままゴミ箱へ。続いて他の子も。
クラスの中から少しずつ何かが動き出しているような気がしました。
そして校長に相談すると、ちょうどラパスから環境の団体が来るからと、保護者達への
環境セミナーを小学校で開いてくれるということになりました。
「よきことはかたつむりの速さで動く」わたしのすきなことば。
そうだったそうだった、と思う今日この頃。
この1年間、周りの人に支えられているから、ここで活動できている。
初任のときを思い出します。
何も分からずきつかったとき、いつも子どもへの姿勢を背中で教えてくれた熱いO先
生。
落ち込んでいるときふざけて臭い靴下を投げてきた愛情たっぷりI先生。
いつも優しく家庭訪問の大切さを教えてくれた紳士なT先生。
あたりまえのことをあたりまえにやることを教えてくれた笑いの響き渡るO先生。
いま思えばものすごい個性派ぞろいだけど、初任であの学校に行ってよかったと心から
思います。
先日、1年生の親から「担任がうちの子は悪いっていうんだけど、先生どう思います
か」と相談を受けました。
わたしは算数しか見ていないけれど、その子がちょっと落ち着かない様子だったのを知
っていました。けれどその子だけではなく、1年生はほとんどがそうです。
だから学校でも見ていくし教えているから心配しないで大丈夫だよと言い、お母さんが
寝る前に絵本を読んであげたり、今日どんなことをしたのか話しを聞いてあげると子ど
もは落ち着くので、一緒に協力していきましょうと話しました。
1年生には授業中お菓子は食べない、聞きたいことがあるときは手を挙げるということ
を授業の前にいつも確認します。そうしないと、いつの間にか放牧状態になっていま
す。それから話を聞くときは「目で耳で心で」を絵に描いて貼ったり、目をつぶって心
の中で10を数えたりします。
ごみもそうですが、目に見えることだけで捉えるとがっかりしてしまいます。
現場で、人やものとの関わりの中で、自分の未熟さや頑固さがいつも見えます。
けれど、いつも自分の信念さえぶれなければそれでいい。
そう思うと目の前にある一つひとつのことを大切にできるような気がします。
最近は、ケチュア語の子がスペイン語を覚えて、わたしが挨拶をすると返してくれるよ
うになりました。
小さなよろこびが教育なんだということを忘れてはいけませんね。
今日は、学校でお祭りです。子どもたちがボリビアの伝統的なダンスを踊ります。
カメラを用意して小さなよろこびを撮ってきます。