以心伝心 from Bolivia

青年海外協力隊として2年間、ボリビアの小学校で活動。

ある日の小学校

2010年08月29日 | 日記
日本の子どもから「24時間テレビが始まりました!」というメールが来ました。
今年は、はるな愛が走るそうで。こっちにいると夏の感覚がないので、日本の季節をすっかり忘れてしまいます。そういえば同期の隊員が、日本で映像の仕事をしていたので、24時間テレビからボリビアでの仕事を頼まれたそうです。ラパスに行ったときに、撮影をしていました。どんな特集だったのかな?
この8月下旬って、「ハァ~もうすぐ学校始まっちゃうのかぁ。」と日曜日のサザエさんの時間帯みたいな、憂鬱な気分になりますね。でも、始まったら始まったで、やるしかないない!
子ども達、先生方、がんばれ!!

さて今回は、小学校の様子を紹介するよー。
 
  おーい窓ガラスはまだかーい。

     体操服に着替えて、いまから体育の授業。週に1回の楽しみ。

   ボリビアの給食。午前の部は、朝ごはんとして。午後の部は、おやつ化してます。    

       
どこの学校内にもある駄菓子や。

              
 男子は休み時間はとにかく食べてばっかりの人か      とにかくサッカーばっかりの人に分かれる・・笑

そうそう、ここではみんな甘いものが大好き。飲み物も、ご飯なのにコカコーラです。
おばあちゃんおじいちゃんも、グビグビコカコーラをのんでいます。

ただいま、断水中。。水を買いに行ってきます。授業の様子は、また来週~。

光と影

2010年08月20日 | 日記
↑ラパス市の家々。標高3800m、ほぼ富士山の頂上。

避難生活も終わり、本日スクレに到着。
抗議運動側と政府との話し合いは未だ続いているが、ポトシ市の道路封鎖も
解除された。食料がポトシにもやってくるということで、ほっ。

今回の避難は、ボリビアの光と影を如実に映し出している。
すり鉢上のラパス市に滞在して感じたこと。
「ボリビアは、貧しい」のではない。
「ボリビアは、人々の暮らしがかけ離れている」のだ。
そして、暮らしにグツグツ不満がたまった市民は、あちこちで爆発を起こしている。

高層マンションや一軒家に住み、お洒落な服を着て、携帯で話しながらさっそうとオフィス街を歩く人々。
その道の脇で、売れない織物を疲れた顔で見つめる老人。

映画館の前やカフェで、楽しそうにおしゃべりをする若者たち。
その道の脇で、ひたすら靴を磨く兄弟。

スーパーで、綺麗に包装された食べ物をかごに入れる家族。
その道の脇で、あなたのその野菜、今日はいくらか売れましたか。

ラパスの避難所を出ようとするとき、JICAから一つのメールが来た。
「ラパスの農民団体が、5大臣の辞任を要求。週末以降、要求が認められない場合には、食料、電気、水の供給を止めると、政府に表明。水、食料の備蓄と、ラパスへの渡航禁止。」


暮らしはかけ離れている。

それぞれの仕事に、役割があるなら、

教師なら、すべての人に等しく学力をつけること。
                
政治家なら、すべての人に等しく政策を実行すること。
                
鉱山で働く人も、農民も、高層ビルで働く人も、「市民」。

政策、教育がないと、子どもたちは『本質』を見なくなる。

継続性のある政策と、教育を。

ボリビアの正式名称は、ボリビア多民族国家!

明日から、学校に復帰できます。仲間の先生たちに、おみやげのお菓子を買いました。

ごめんね、一人だけ避難してって気持ちを、かーなりこめて。

一緒にがんばろうって気持ちを、かーーなりこめて。

緊急避難

2010年08月14日 | 日記
明日から私たちスクレ市の隊員は、ラパスに緊急避難することになりました。

7月29日からスクレ市の隣の都市、ポトシ市は道路封鎖をしていました。ポトシ市とオルロ市の間には、鉱山資源のとれる山々が連なっており、現在はオルロ市がほとんどをとっているため、ポトシ市がきちんと境界線を作れと、デモ、ストを行っていたのです。(スペイン語の聞き取りが正しければ・・)
そして週末以降、スクレ市でも抗議運動側と政府支持側の間で武力衝突が発生する可能性があるという情報から、避難することになりました。ちなみに、一番危ないポトシ市の隊員は、道路封鎖で出られないので、自宅待機です。そっちのほうが心配ですが・・。

スクレの隊員は、全部で5人。うち2人はシニアの夫婦の方です。シニアの方は、標高の高いラパスには上がれないため、サンタクルスという低地の町に避難します。

スクレからの飛行機は満席のため、車で7時間かけてコチャバンバという都市へ行き、そこから飛行機でラパスに向かいます。ラパスには隊員連絡所があるので、そこに滞在することになります。子ども達としばらく会えないのは残念ですが、ラパスへ行ってきます。
長期化しないことを願って・・。そして、けが人が出ないことを願って。

ラパスに着いたらまた連絡します。

チチカカ湖

2010年08月10日 | 日記
                 
以前、福岡・大名の「チチカカ」という南米雑貨の店によく行っていましたが、本物のチチカカに来るとは・・・感動です!
ラパスからバスで35ボリ(500円)、4時間ほど走ると、標高3800メートルのコパカバーナという町に着きます。
ここは、富士山の頂上くらいの港町。空気はうすいですが、任地で慣れているのでなんとか大丈夫。町にはマーケットが開かれ、人々でにぎわっていました。
すぐそばには青い青いチチカカ湖が広がり、そのはるか先はペルーです。チチカカ湖の中に国境があるので、人々は船を使って国境を越えることができます。
               
                
さて、ここチチカカで大好きなアルパカにやっと会えました。
アルパカってのん気な顔をして、本当にかわいい!ボリビアでは、アルパカのセーターや靴下などが、たくさん売られています。
暖かく着心地がいいので、観光客に大人気です。

                
アルパカに負けちゃないないぜ。メェェェェひつじだってたくさんいます。

                 
子ども達も、高地で真っ黒。広い荒野の小さな家から出てきた女の子と、港のマーケットを開いていた家族の男の子。

             
「チョリータさんは、写真を撮ると魂を抜かれると信じているから写真嫌い」と聞いてから未だに、正面から写せません・・。背後からさりげなく。この家族は、祭りのためにこれからアルゼンチンに行くらしい。

                 

世界は、広い。人は、正面や隣だけでなく、上にも下にも、ななめ上にもななめ下にも、そんなとこ住めないよってとこにも、生きるためならどこにで住む。ものがなくても、なんとかして生きる。文句を言ったってないものはないから、なんとかして生きる。
ボリビアに来て、「日本ってすごいね!」って何度も言われる。嬉しいし本当にすごいと思う。妥協しないし、いいものをつくろうって気持ちが他の国には負けない。
でも、ものがありすぎて生きるためならって気持ちを忘れてたなと思う。
生きるために家族を助けたり、生きるためにご飯をいっぱい食べたり・・。
世界は広い。
色んなものを見て、たくさん考えて、上も下も横も裏も見て、自分を振り返ろう。

久しぶりに会った同期の仲間たちも、色んな壁にぶち当たっているとかでちょっと顔が疲れてた。自分はどうだろう・・。

ケーナという楽器を買いました。岩の上でふいてコンドルが飛んでくるように、練習してみます。

日本のみなさん、熱中症に気をつけて。残りの夏休み楽しんでください。

独立と原爆

2010年08月05日 | 日記

8月6日は、ボリビアの独立記念日。
そのため小学校は、明日からお休みです。今日は、独立を祝う歌や踊りがありました。
民族衣装を身にまとって踊る子ども達。ここ3日くらいの短い時間で、踊りの先生に特訓を受けていました。とてもきれいでしたよ。

ボリビアの国歌の中に、「自由!自由!自由!」「奴隷になるくらいなら死を!」という歌詞があります。独立という日は、彼らの誇りなんだと思いました。

「日本も同じ日、ヒロシマに原爆が落とされたんだよ。」と先生たちに言うと、みんな知っていました。協力隊でも今年はラパスで原爆展をやるそうなので、行ってみたいと思います。
独立と原爆。どちらも、戦争が生み出したもの。ボリビアの現在の憲法に、嘘をついたり、人のものをとらないという言葉があるのも、植民地にしていた国のようになるなと言っているようにきこえます。            

8月6日は、どの国にいても平和を願う日です。人間が人間らしく生きるために。
 

         


      孤独な人はどこにでもいます。あなたはそのことに気づいているでしょうか。
                            (マザーテレサの言葉より)