以心伝心 from Bolivia

青年海外協力隊として2年間、ボリビアの小学校で活動。

おもいをつなぐ

2011年11月26日 | 日記
本日は午前中田舎へ行って、午後は学校に行きました。

きょうは学校はないのだけれど、もしかしたら練習したいと思って来ている5年

が居るのではないかと思い、顔を出してみると・・・

うぎゃっ! 反抗期の女の子が!!

思い切り抱きしめました。

彼女の心も仕方なくONになり始めたようです。

間違ってもいいから、思いっきり!!だよ。

                

はっぴを着せてみると、明らかに袖が長い・・・。

反抗期女子に天然女子、スマイル男子の3人と練習をしました。


さて、田舎の話をちょっとしようと思います。

同僚のサンドラブロック似アナベルと、田舎の子どもへ靴を届けようプロジェ

クトの計画を話し始めたのは半年前。彼女のお父さんが働いていた学校の子ど

もたちはお金がなくて靴が買えないでいるという話を聞きました。もちろん靴

を売っている店なんてないので、タイヤのゴムで作ったサンダルをはいていま

す。靴を届けたい。でもどこから手に入れるかが課題でした。うちの学校

は公立なので、自分たちの暮らしで精一杯。そこで、アナベルが午前中働いて

いる学校が私立なので、いらなくなった靴を集めやすいのではないかと考えま

した。かなりの時間が経ちましたが、少しずつ集まり第一回は女子の靴がたく

さん集まり届けることができました。男子の靴がなかなか集まらなかったので

すが、半年かけてやっと男子の分も集まりました。

                  
                   ぞろぞろと集まる男子たち。
                  
                  サッカーボールがないと聞いていたので、
                  ボールをプレゼントしました。
                  
                      日本とボリビア。
                 「夢を見つけること、友達を信じること」
                 と願いをこめてメッセージを書きました。
                  
                   サイズがあってよかった。
                                   
          発展途上国は海外からの支援が必要な面もあります。

          けれど、同じ国の中でも助け合えるものはあります。

          自分のくらしを振り返り、人のくらしを見つめ共に生きる
          
          ることができれば、世界はもっとよくなるだろうな。

          

学ぼう

2011年11月25日 | 日記
壊れたスペイン語で暴走中です。

怒涛の2日間ワークショップが終わりました。

本当は3日間の予定だったのに、学校に行くと今日はないわよ~と言われ、用

意したのにがっくし。その代わり、ソーランを踊りたい女子が3人が来ていた

ので、誰も居ない広場で秘密の特訓をしました。本日嬉しかったのは、蚊の鳴

くような声しか出なかった、というか恥ずかしくて出せなかった女子が、大き

な声を出せるようになったことです。踊りも前と違って、やる気オーラが出て

います。デジカメの動画で自分たちの踊りを振り返りつつ、特訓の成果が出

て、彼女たちの踊りはとても上達しました。頑張り抜いた彼女たちの心が気持

ちいいです。


さてワークショップのほうは、一日目は高学年の「面積」を行いました。

                
                複合図形についても、既習を生かすことを
                大切に!

参加したいと言ってくれた他の学年の先生たちも何人か来ました。教員養成所

の先生も来てくれました。算数勉強会の先生たちも来てくれました。

先生たちの顔を眺めると、この1年4ヶ月でたくさんの繋がりができたんだ

なぁと感じます。

中でも嬉しかったのは、1年前木の棒でバチバチとものを叩いて子どもたち

を指導していたおじちゃん先生へナロが、自分の学年ではないのにやってきた

ことです。関係ができてきたってことかな。
                
                ヘナロ君、平行四辺形の面積をどう求めた
                のか自分の考えを説明中。

子どもの気持ちになって考えることでどんな手立てが必要か気づくこと、

そして子どもたちが算数のよさを感じる授業を目標にしています。

                 
                3年のスパルタ系おばちゃん先生の姿も。

学ぶ機会を保障するというのは、子どもだけでなく先生も同じだと考えます。

わたしも教えることで学んでいます。

日本の学校で学んだことをボリビアで伝えることは、文化や習慣も違うので

難しさはあります。そしてスペイン語で伝えるという難しさも。

けれどソーランの練習でも感じたように、ちがいはあっても、そこに価値を見

出していくことや本質を見るということは違わないと思います。

このブログのタイトルのように、最後は以心伝心。

心を以って心を伝えることではないでしょうか。

心は「ここ」にあります。

自分の中にじゃなく、自分と相手のあいだにね。

さーて今日はぐっすり眠れそうです。。

ソーランで一つに!9日目

2011年11月20日 | 日記
今週は、ちょっと疲れた。

いつも来ていなかったある女子が、久しぶりに練習をしにきた。

みんなで一生懸命に取り組んでいるのに、彼女は完全にやる気なしオーラ全

快。わざと腰を高くして踊ったり、顔もふてくされていた。

彼女の踊りが嫌な理由はただ一つ。

「きつい」

わたしは、足が痛いなら無理をしないでいいけど一生懸命にやろうって心が大

事なんだよと彼女に伝えた。

踊りに必要なのは、心だよ!心。

だけど、まだ彼女の心はそこまでいってない。

みんなが少しずつ上達する中で、そんなの自分にはできない、もう嫌だと投げ

やりな状態になっている。

「日本の踊りなんて大っっ嫌い!!!」

するどい目で彼女がわたしに向かって吐き捨てたとき、プチーーーーン。

沈黙・・・。言葉が出てこない。

「明日も練習においでよ。少しずつできるようになるからね。」

なんて単純な言葉かけ。

いまのわたしは日本語のようにスペイン語で話せない。

悔しくて泣きそうになる。

心が大事だよっていったって、なにか彼女に響くことを言えているかというと

そうでもない。はぁーー。

来週に、3日連続で算数の研修会をやるための準備も大詰め。

そっちのほうも言いたいことが言えないもどかしさ。

でも、やれないことを嘆いたってしょうがないんだってことには分かってる。

ないものをねだりを捨て、いまの自分の力でひたすら一生懸命にやっていくこ

とだけに専念しようと思う。

ソーランで一つに!8日目

2011年11月16日 | 日記
いよいよ練習も大詰め。

来週から子どもたちは学校へ来ないという情報を聞く。

今週でやれるところまでやるしかないってこと!?

それにしても何で2週間も間をおいて、卒業式なんだろう…。

みんな踊り忘れないかなって心配になってきた。

悲しいかなそれがボリビアなのです。

そして新しい校長も失踪してしまい、困っています。

色々納得のいかないことや空しくなることもあるけれど、もう自分の信じる道

を進むことにしています。

泣いても笑っても、残り5ヶ月を切ったのだから。

子どもたちには、常に目標を意識して取り組ませています。

              
              らっせーらーらっせーら。自分も気合い十分ッス!!

挨拶はもちろん「オッス!!!!!」

なんだか応援団みたいになってきました。

わたしは、こうやって熱くなってるときが一番楽しい。

一見くだらないようなことに、青春を感じる。

日本でもボリビアでも、宇宙に行ってもたぶんそう。

結局、人は変わらないのです。

この子たちなりに、少し根性が見えてきたかなぁと感じる今日この頃。

頑張りに応えるべく、日曜日に市場へ布を買いに行きました。

子どもたちのはっぴを手作りします。

正直、縫いものは得意じゃありません。

けれど手回しミシンを借りれることになったし、頑張っている子どもたちのた

めにやるだけのことはやってみます。

変てこなはっぴになったら、御免…ね。

ソーランで一つに!7日目

2011年11月11日 | 日記
                   
                 
                 彼の目標は『仲間を助ける』 仕事のお
                 母さんに代わって2歳の子をいつも練習
                 に連れてくる。彼の「助ける」という言
                 葉には、姿から伝わってくる。

                 
                 彼女の目標は『力』 体は小さいほうだ
                 けど、自ら踊りを教えて欲しいと願いに
                 くるガッツがある。

                 
                 彼の目標は『正確』 男兄弟だけで生活
                 する彼は、いつもふざけて何かと叱られ
                 るのだが、やるときはやる姿が見えてき
                 て成長を感じる。
                  
                                   彼女の目標は『時間を守る』 厳しいこ
                 とを言ってもマイペースを崩さない、天
                 然でひたむきな女の子。



踊りを通して、彼らたちの生活が見えてくる今日この頃。

ここから1時間ほどの集落に住んでいるからバスが来ないときは歩くんだと

か、親はスペイン出稼ぎに行っていて年末に久々に会うんだとか、お母さんが

20時まで働いているから、いつも兄弟の面倒を見てるんだとか…。

子どもは子どもなりに、よくがんばってるなぁ。

与えられた環境の中で『いまを生きる』ことを、彼らから学ぶ。

自信を持って前に進めるよう、もっと一人ひとりに耳を傾けよう。