8月15日、終戦。
人の命。それは、世界中のどんなものよりも尊い。
みんなが分かっているはずなのに、失っていつも気づく。
そして気づいたときにはもう遅い。
先日の東日本大震災でも多くの命を失った。
戦争と自然災害の大きな違い。
戦争は、人の手によって阻止することができる。
過去、そしてこれからの未来。
過ちを認め心から反省すること、自分の意見を持つこと、やり直そうと努力す
ることで、人はよい未来を築けると私は信じている。
「日本人は努力家で、人に迷惑をかけない」
先日の大地震で取材を行った外国のメディアは、日本人の姿を見てこう言っ
た。
ここオキナワ移住区には戦後、日本の沖縄から土地を求めて渡った移民が多く
住んでいる。
生きるために、家族のために。
夢や希望を持って。
一からの開拓は、想像を絶する大変な重労働だっただろう。
それでも、日本人同士支えあって生きてきたに違いない。
だから、いまがある。
オキナワ移住区の豊年祭。元来、実りに感謝をするお祭り。
始めて参加させてもらったが、ここは本当に日本の沖縄のよう。
暑い日差しに、開放的な風景。
ソーキそばだって出てきた。
空手の演舞や三線の演奏もあった。日本の伝統的な文化。
しかし、日本の沖縄とひとつ違うこと。
それは、ボリビア人も一緒になって祭りに参加していたこと。
ここで働くシニアの方の話では、普段はいつもボリビア人と共存しているとは
言い難いらしい。きっとそれが現実だろう。
しかし祭りのときには一緒に協力し、文化を交流する。
共生することは、口で言うほど簡単ではない。
でも、一緒になって何かをやろうと手を取り合ったとき、いいところが見え、
嫌なところも分かり、共に認め合う時間が流れ、共に笑いあう瞬間が生まれ
る。
BIGINの「かりゆしの夜」にあわせて、エイサーの踊りが始まったとき、
ボリビア人と日本人が一緒に踊っているのを見たとき、
人の無限大の力を感じた。
大切なのは、きっかけをつくること。
「かりゆし」とは沖縄の方言で、「めでたい」という意味。
「ゆいまーる」とは沖縄の方言で、「仲間」という意味。
「もやい」とは沖縄の方言で、「つながり」という意味。
日本の沖縄から海を渡って、ここオキナワにも温かい素敵な言葉がつまってい
る。
花火を見上げて、「たーまやー!」