「最近のお前の行動だよ。家のこと何もしないじゃないか。
掃除も洗濯も料理も、最近はまともな料理作ってないだろう。
最近変わったよね」
「変わった?」
「ああ、変わったね。僕の知っている君じゃない」
「そうかしら」
「少なくとも最近、僕達の関係はおかしくなっている。その事実を把握すべきだ」
私の感情を夫に話したところで理解など到底してくれないだろう。
そう、私は変わってしまった。もう戻れない。
京香という唯一無二の存在と出会ってしまった。
生きている価値を与えてくれる存在を知ってしまった。
京香なくしてこの先の私の人生などない。
夫との暮らしがセピア色に色褪せていく。
結婚生活が猛烈なスピードで過去の人生として過ぎ去っていくのを感じていた。
確実にわかっていることは、京香への思いが日々を追うごとに強くなっていくことだ。
ある日、英語教室の帰りに京香が声をかけてきた。
「相談したいことがあるんですけど時間ありますか?」と言う。
胸騒ぎがした。不安な気持ちでいつも行く
店のドアを開けると京香は既に待っていた。
「谷トキオさんのことどう思います?」
谷トキオは商社マンだ。会社から英語を学ぶ為に受講していた。
某有名私立大学を出た、育ちの良さを感じる感じの良い好青年。
「どうしたの?谷トキオに誘われたとか?」
「実はそうなんです。今度映画観に行かないかって」
私の心臓がドクドクと音をたてはじめた。
「そう、京香ちゃんは行きたいの?トキオ君が好きなの?」
「好きとかじゃなくて彼だったら行ってもいいかな、くらいです」
「どうかな?どんな人かわからないのに会うって無防備じゃないかしら?」
精一杯に止めた言葉だった。多分、京香は行かないだろう。いや、行かないはずだ。
しかし、私の考えは甘かった。
続く・・・
掃除も洗濯も料理も、最近はまともな料理作ってないだろう。
最近変わったよね」
「変わった?」
「ああ、変わったね。僕の知っている君じゃない」
「そうかしら」
「少なくとも最近、僕達の関係はおかしくなっている。その事実を把握すべきだ」
私の感情を夫に話したところで理解など到底してくれないだろう。
そう、私は変わってしまった。もう戻れない。
京香という唯一無二の存在と出会ってしまった。
生きている価値を与えてくれる存在を知ってしまった。
京香なくしてこの先の私の人生などない。
夫との暮らしがセピア色に色褪せていく。
結婚生活が猛烈なスピードで過去の人生として過ぎ去っていくのを感じていた。
確実にわかっていることは、京香への思いが日々を追うごとに強くなっていくことだ。
ある日、英語教室の帰りに京香が声をかけてきた。
「相談したいことがあるんですけど時間ありますか?」と言う。
胸騒ぎがした。不安な気持ちでいつも行く
店のドアを開けると京香は既に待っていた。
「谷トキオさんのことどう思います?」
谷トキオは商社マンだ。会社から英語を学ぶ為に受講していた。
某有名私立大学を出た、育ちの良さを感じる感じの良い好青年。
「どうしたの?谷トキオに誘われたとか?」
「実はそうなんです。今度映画観に行かないかって」
私の心臓がドクドクと音をたてはじめた。
「そう、京香ちゃんは行きたいの?トキオ君が好きなの?」
「好きとかじゃなくて彼だったら行ってもいいかな、くらいです」
「どうかな?どんな人かわからないのに会うって無防備じゃないかしら?」
精一杯に止めた言葉だった。多分、京香は行かないだろう。いや、行かないはずだ。
しかし、私の考えは甘かった。
続く・・・