東京から新幹線に乗り1時間、
軽井沢駅に着くと改札口でリョウが待っていた。
片手を上げて合図をするリョウの表情が幾分照れている。
雄介に、学生時代の友人と旅行に行くと嘘を言うと、
楽しんでおいでと快く送り出してくれた。その優しささえが疎ましく感じる。
改札口を出ると、リョウは私の手をとると歩き出した。
近くに停めていた車に乗る。
「どこに行くの?」
「ドライブしよう」
走り出した車の窓から忍び込む秋風が心地よい。
赤信号になり車が停車した。
横を向くとリョウがギラギラとした目で凝視する。
「だめだ。やりたくなった」
そう言うと、右に曲がり走り出した。
細い道をしばらく走り、林の前で止まった。
軽井沢は紅葉を迎えていた。
色とりどりの葉が鮮やかな色を放ち二人を迎えていた。
その中を歩いていたリョウが突然足を止め、
私の体を草むらに押し倒した。
剥き出しになった2人の裸体にオレンジ色の夕焼けが覆いかぶさる。
「ああ、ああ~」押し寄せてくる快感、
そして、何回も私の中で果てるリョウ。
夕焼け空を目で追いながら独り言のようにリョウが呟いた。
「どこかで似たような夕焼けを見たな」
リョウが思い出すように呟いた。
「ああ、思い出した。昔の話だけど、改築工事に派遣された時だったな、
その家に離れの子供部屋があった。ある日鍵が開いていたので覗いたら
女の子が昼寝をしていた、俺その子を抱いちまった。」
私の表情がこわばる。
「その場所ってどこだった?」
「・・・S区の個人宅だったな。彼女の部屋の窓から見た鮮やかな色の花だけは覚えているけど」
「なんていう花?」
「朱色で、マンジュ・・・」
「マンジュシャゲ」
「そうだ。マンジュシャゲだ。卑猥な花だと言った覚えがある」
あの時の男?私の身体が震えた。
続く・・・
軽井沢駅に着くと改札口でリョウが待っていた。
片手を上げて合図をするリョウの表情が幾分照れている。
雄介に、学生時代の友人と旅行に行くと嘘を言うと、
楽しんでおいでと快く送り出してくれた。その優しささえが疎ましく感じる。
改札口を出ると、リョウは私の手をとると歩き出した。
近くに停めていた車に乗る。
「どこに行くの?」
「ドライブしよう」
走り出した車の窓から忍び込む秋風が心地よい。
赤信号になり車が停車した。
横を向くとリョウがギラギラとした目で凝視する。
「だめだ。やりたくなった」
そう言うと、右に曲がり走り出した。
細い道をしばらく走り、林の前で止まった。
軽井沢は紅葉を迎えていた。
色とりどりの葉が鮮やかな色を放ち二人を迎えていた。
その中を歩いていたリョウが突然足を止め、
私の体を草むらに押し倒した。
剥き出しになった2人の裸体にオレンジ色の夕焼けが覆いかぶさる。
「ああ、ああ~」押し寄せてくる快感、
そして、何回も私の中で果てるリョウ。
夕焼け空を目で追いながら独り言のようにリョウが呟いた。
「どこかで似たような夕焼けを見たな」
リョウが思い出すように呟いた。
「ああ、思い出した。昔の話だけど、改築工事に派遣された時だったな、
その家に離れの子供部屋があった。ある日鍵が開いていたので覗いたら
女の子が昼寝をしていた、俺その子を抱いちまった。」
私の表情がこわばる。
「その場所ってどこだった?」
「・・・S区の個人宅だったな。彼女の部屋の窓から見た鮮やかな色の花だけは覚えているけど」
「なんていう花?」
「朱色で、マンジュ・・・」
「マンジュシャゲ」
「そうだ。マンジュシャゲだ。卑猥な花だと言った覚えがある」
あの時の男?私の身体が震えた。
続く・・・