1週間後、その時がきた。
私は、仕事を田島に内緒で休み、駅の喫茶店で時間を潰した。
暗時計は8時を回っている。丁度いい時間だ。
自宅の近くまで来ると、身体中に緊張が走る。
静かに玄関のドアの鍵を開けた。リビングの明かりはついていたが
2人の姿はない。寝室へと歩く。
かすかに聞こえる声、
泣いているような声、そっとドアを開けた。
そこには絡み合った体が交互に重なり合っていた。
私は凍りついた。茫然自失のままその場から動くことが出来なかった。
「ママ」
気づいたのはユリだった。
田島の男性自身がぴったりと挿入されているその現実の光景に
私は気を失った。気づいた時にはソファに寝ていた。
傍に田島が生気のない表情で座っている。
「いつからなの?」無言の田島。
「いつからユリとそういう関係だったの?」
何も言わない田島の横顔を睨みながら恨みがましい言葉が飛び出す。
「義理の娘によくあんなことが出来たわね。その身体で私を抱いていたなんて」
私はおぞましさに体を両手で掴んだ。
それを見ていた田島は唇の端をつり上げ歪んだ唇から発した。
「その割には悦んでいたじゃないか。娘とセックスした夜が一番燃えていたぞ」
「あなたという人は」怒りに震えてその後の言葉が出てこない。
殺意とは簡単に常人でも芽生えるのだ。
まだ、一かけらの理性は残っていた。
田島の瞳は暗く濁っていた。
その翌朝、田島俊介は私と娘の前から消えた。
愚かな女のドラマは、田島の失踪によって幕を閉じた。
続く・・・
私は、仕事を田島に内緒で休み、駅の喫茶店で時間を潰した。
暗時計は8時を回っている。丁度いい時間だ。
自宅の近くまで来ると、身体中に緊張が走る。
静かに玄関のドアの鍵を開けた。リビングの明かりはついていたが
2人の姿はない。寝室へと歩く。
かすかに聞こえる声、
泣いているような声、そっとドアを開けた。
そこには絡み合った体が交互に重なり合っていた。
私は凍りついた。茫然自失のままその場から動くことが出来なかった。
「ママ」
気づいたのはユリだった。
田島の男性自身がぴったりと挿入されているその現実の光景に
私は気を失った。気づいた時にはソファに寝ていた。
傍に田島が生気のない表情で座っている。
「いつからなの?」無言の田島。
「いつからユリとそういう関係だったの?」
何も言わない田島の横顔を睨みながら恨みがましい言葉が飛び出す。
「義理の娘によくあんなことが出来たわね。その身体で私を抱いていたなんて」
私はおぞましさに体を両手で掴んだ。
それを見ていた田島は唇の端をつり上げ歪んだ唇から発した。
「その割には悦んでいたじゃないか。娘とセックスした夜が一番燃えていたぞ」
「あなたという人は」怒りに震えてその後の言葉が出てこない。
殺意とは簡単に常人でも芽生えるのだ。
まだ、一かけらの理性は残っていた。
田島の瞳は暗く濁っていた。
その翌朝、田島俊介は私と娘の前から消えた。
愚かな女のドラマは、田島の失踪によって幕を閉じた。
続く・・・