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原発回帰という妖怪みたいな議論が噴出している

現政権によって、原発の新増設や建て替えと同時に運転期間の延長など政策転換がなされた。一体全体なにが起きたのか?福島原発事故という最悪の原発事故に遭遇しながら、奇跡的に一部の放射能汚染で収まったという事態を、遠い昔の出来事のように過去に置き去りしている日本人が政策をあらぬ方向にエスカレーションさせている。

事故や核廃棄物対策は置き去りという環境エネルギー政策研究所所長は、
1.核燃料サイクルのもんじゅは何兆円も費やして失敗した。
2.核融合炉や高温ガス炉も実用化のめどすら立っていない。
3.小型モジュール炉や革新軽水炉も問題山積して捗々しくない。
4.原発再稼働すれば、使用済み核燃料はたまり続け処理の見込みすらない。

革新炉で安全向上、技術の継承を唱える経産省配下の委員長は、
1.新設すれば何十年も電力が得られ、社会の安定化に寄与できる。
2.新増設により、技術者が継承され、国際にも貢献できる。
3.建設から廃炉まで100年間で20万人の雇用が生まれる。
4.安全文化やモラル倫理観が劣化しないように外からコントロールする。

両者を比べるまでもなく、経産省配下の委員長は福島原発処理問題や各地の原発の不正行為が後を絶たない現状を全く省みないし、原発の恐ろしさを一顧だにしない机上の空論で政府の尻を叩いている。同じ原子力工学の研究者であるが、信じ難い生き様の違いに仰天してしまう。恐ろしい原子力で一生のほほんと暮らそうと考えている妖怪のような人が対極にいて、現状の原発事業が破綻していることを覆い隠すために新たな目くらましを唱え、それが政府の新たな政策で推し進められようとしている。子や孫やその先々まで暗いお荷物を持たせようとすることに、同じ日本人として本当に恥ずかしい限りである。
(参考資料:朝日22/10/18交論)


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