ラテン系hard ripper

波を愛するラテン男の日記です。

小説と夏の思い出

2011-08-12 16:45:00 | Weblog
司馬遼太郎。

言わずと知れた、日本屈指の小説家。
サラリーマンの頃、先輩から「司馬の本はいい」と聞かされていた。
でも当時のオレは、自己啓発っぽい本ばっかり読んでいて小説には
あまり興味はなかった。
ただ、いつかは読んでみたいと言う程度で・・・。

ここ最近になって、司馬作品をよく読むようになった。
オレはやっぱり日本男児だからなのか、戦国時代とかの話しで「武士」
とか「合戦」とか言う言葉が出てくると武者震いがする。
プラス、「人の心の機微」を深く掘り下げて描いていて、その時代時代
でいろんな人物の思惑が錯綜する中で、それらをうまくコントロール
できた者がいくさに勝ったり天下を取ったりできる。みたいなことが
巧みに描かれているところが面白い。
会社をやっていくには、一にもニにも戦略だ。
戦略を立てるには、常に「相手が何を考えているか。」を相手以上に
考えて、こう出たらこう来るから、こう対処しよう、みたいな思考が
いつも求められてると思う。
それらを実行して覇権を握った戦国大名達の武勇伝を聞いているだけで、
下手なビジネス書なんかよりよっぽど参考になることがたくさんあると
思う。
だけでなく、色恋あり、面白いエピソードありの「小説」だから読んでて
のめり込んでしまうのである。

今読んでいるのが、「燃えよ剣」。
幕末の京都において、過激な尊王攘夷派の志士達を震え上がらせた新撰組
の「鬼の副長 土方歳三」の物語である。
教科書なんかにも顔写真が出てるので見たことはあったが、かなりのイケ
メンでありながら、本で読んでみるととんでもない乱暴者だったようだ。
オマケに女好き(笑)。
荒っぽい剣術と同様女性にも野性的に接するあたり、男からすると痛快な
生き様である。

オレはその日、夕刻の早い時間からとある高級料理店の寿司カウンターに
座り、この、どこか武骨で粗野でありながら鮮やかに生きた歴史上の人物
の物語にのめり込んでいた。

物語が、土方が近藤勇らと供に新撰組の前進である組織に参加するべく京都
に昇ってゆく、と言うとこ辺りまできた時、オレはその本を閉じた。

待ちに待ったレイちゃんの登場である。
その日はオレが早くから仕事が終わって、レイちゃんの会社の近くで会う約束
になっていた。
で、オレは早々と優雅にビールを飲みながら寿司カウンターで小説を読んで
待ってたってワケだ。

カウンターの隣に座るレイちゃん。
相変わらずエレガントだった。
この時点でオレの頭の中からは、もう完全に土方は消えていた(笑)。
既に小説を読みながらビールをたしなんでいたが、食べ物はレイちゃんが来て
からと思って待っていた。
お腹が空いてるそうだ。

大トロが一貫1600円くらいだったか・・・・。
た・・・たけぇえ・・・(汗)。

まあでも今日はいいや!
普段無駄遣いもしてないし、折角少しお金持ってるんだからこういう時は
ガンガン行っちゃおう!
うん、土方もそうしたハズだ。(って根拠の無い比較事例を出して自分なりに
納得するオレ。笑)

レイちゃんはめずらしく仕事のこと(今日の会議が長引いた?)でちょっと
イラっと来てしまった風だった。
そういう姿はいままであんまし見なかったけど、よっぽど奥手で遠慮屋さんな
レイちゃんがオレの前では素を少しずつさらけ出してくれてるようでうれしかった。
高いお金を払ってるからこそ、極上のにぎりとお酒と恋人がいる空間の満足度を
高めてくれるんだと思う。
レイちゃんが少しでも日々の雑多なことから解放されて喜んでくれるなら、オレは
大大満足だ。
この満足感がまた得たくて仕事のモチベーションも上がる。これは間違いない。




(・・・スミマセン。勿体つけるワケじゃないけど時間がないので次回に続きます・・)