腰椎辷り症
82歳の高齢者の患者さん。
数年前から腰痛と右臀部、右下肢痛があり専門医に受診する。
専門では「L4/L5」の辷り症があり「手術をしなければ治らない」と宣言されました。
でも、高齢で手術はきついだろうと言われて、更に「手術をしても完全に良くなる事はないかもしれない」と言われた。
その後リハビリで理学療法士のリハビリを受けていました。
リハビリを受けていてもよくならず、理学療法士に痛みを訴えると「腰の骨がすごい引っ込んでいるね。これでは痛みはよくならないね」と言われ続けてきました。
お医者さんには手術しないと痛みは無くなならない。でも手術はできない。
理学療法士にはすごい引っ込んでいると言われ怖くなったり、不安になたりしていました。
その内に段々と痛みは増強して、足の先に痛みとしびれ感が強くなり、夜も眠れず一晩中足腰をさすっていることがおおくなりました。
娘さんにも足腰をさすってもらいましたが、痛みは一向にひかず困っていました。
専門医は画像で骨のズレを評価して「脊髄神経圧迫」で痛みやしびれが出ている診断します。
他にも診断する手立てはたくさんあります。
画像は癌や骨折があるかないかを鑑別する手段です。
腰痛や下肢痛、しびれをみるものでは有りませんと腰痛ガイドラインでは唱っています。
臨床的な検査をしっかり行うと画像以上の正確な検査ができ、診断もできます。
いつの間にか画像重視の偏重した検査が主流になってしまっています。
また、お医者さんが言う言葉は患者さんに大きな影響を与えます。
お医者さんは何気ない言葉でも患者さんは不安や心配が募ります。
お医者さんはの言葉、理学療法士の言葉は患者さんの頭から離れません。
心と身体の関係から見ると言語情報は情報を提供する側の身分、立場、賢威は大きな支配力をもちます。
この支配力は患者さんの「腰痛」とい概念に重い鎖で足かせをします。
この患者さんは1回の治療で夜は眠れるようになりました。
2回目の治療で歩くのも楽なり、痛みを忘れていることもあります。
でも、お医者さんに言われたこと、理学療法士から言われたことは忘れません。
痛みが再発すると「先生、やっぱり手術をしないとだめですかね。背骨が引っ込んでいるので痛みが取れないのかね」・・・
次回から頭に絡まった重い鎖の撤去作業に入ります。
良くなります。
拳骨
鉄鎖
頭にかける
呪縛なり
拳骨