写真の虜になって1年が過ぎました。去年の今頃も、必死に風景を追いかけていました。レンズを通して風景を見ていると、新しい発見があったり、思わぬ出会いがあったり、今まで気付かなかった事を感じ、そして、考えさせられる事が多くなりました。自然の恩恵のお陰で写真を撮れる事に感謝して、自然保護の意識も高まりました。だって、豊かな自然の存在が、写真撮影の意欲を駆り立ててくれるし、私のような初心者カメラおばさんでも、少しは他の人に見てもらいたいと思える写真を撮れるのは、その自然のお陰なのですから。だからと言って、特に活発に活動をしているわけではありません。何をどう行動するべきなのかなんて分からないし、自分の生活があるから、自然保護団体の活動に、積極的に参加するほどの余裕や覚悟はないので・・・。
それでも、少しはお役に立てるかな?と少額の年会費を払って、二つの「会」の会員となっています。
そこから、講演のお知らせなどが来るのですが、先日知らせが来て、「常盤公園改修事業に対する、市民意見交換会」というものに参加して来ました。
旭川市の中心部に「常盤公園(ときわこうえん)」という大きな公園があるのですが、そこから石狩川の堤防にかけて、大規模な改修事業が計画され、その改修は決定されてしまいました。「改修」の何が問題なのかというと、堤防に息づいている木々や植物が、すべて撤去されてしまうのです。市民や保護団体は、「改修」は「改悪」だと訴えたのですが、堤防補強という「安全対策」をたてに、素案のままに事業計画は決定されました。一応、生態系調査は進められていますが、おそらく、その結果から、市が事業を変更する事は無いと思います(私個人の印象ですが・・・)。開発局もからんでいて、国から補助金が下りるので、利権も絡んでいるのでしょう。まず、工事ありきで、緑を守る観点は全くない。これほど自然豊かな土地柄なのに、緑に対する行政の意識は、超低いのです。いえ、行政だけではないかもしれません。多くの市民も、自分達は豊かな緑の中で生活していると思っているでしょう。周りを見渡せば、すぐそこに、雄大な景色が広がっていますから。
けれど、旭川の街中は、決して緑豊かではありません。みんな錯覚しているのです。
常盤公園に繋がる石狩川の堤防に、象徴のように立つ大きなポプラの木がありました。老木で、数本のうち一本が今年の夏に倒れてしまいました。すると、他のポプラも「危険」という理由から、すべて伐採されてしまいました!本当に信じられません。あのポプラを守るために何かをするとしても、まさか、切ってしまうなんて、そんな事が出来るなんて、本当に信じられない事です!
中央の数本の大きな木。あれがポプラです。
撮影日:2013年2月9日
これからも、いろいろなものが失われていくことでしょう。今、旭川の街は、「整備」と称したコンクリート固めが進んでいます。
自然豊かな「木」の街のはずが・・・。
写真が下手くそですみません。対岸から見た堤防。
中央から少し左寄りに、大きなポプラが立っていたのに、今は寂しい、何の魅力も無い風景です。
私に出来る事は、ほんの小さな事です。これからは、行政のする事に少しでも目を向けて、市民の声が届くように努力して行きたい。そして、出来るのは、今ある風景を撮り続けることでしょう。取り戻せない風景を少しでも多く撮っておきたい。
人が自然を平気で傷つける、という感覚が恐ろしいのです。それは、人が人を平気で傷つける事に繋がる気がするから・・・。だって、人も自然の一部でしょう?今の世の中がおかしなことになっているのは、そういう価値観が蔓延しているからではないのかな?
切られたポプラの切り株から、新しい芽が出ていました。
私は、この切り株の前に立ち、しばらく泣いてしまいました。
まだ、生きている。
街を見守る魂は、きっとまだ、ここに宿っていると信じたい。
私は、この切り株の前に立ち、しばらく泣いてしまいました。
まだ、生きている。
街を見守る魂は、きっとまだ、ここに宿っていると信じたい。
ん~私の中のイメージも北海道は緑の国って感じがしています。しっぽなさんの御写真を見てもここら辺と思うと
緑が目の前に迫っている感じだもん
難しいですよね・・・便利を求めれば自然が失われる
でも・・・舗装された物は二度と元には戻らないのも
現実なんですよね。