もっと暖かい格好で来ればよかったな・・・と思いながら鈍色の空の下東京都庭園美術館へ。
チケット買った時点でどんな秋になるかなんてわからんわな。
東京都庭園美術館開館40周年記念事業「庭園能」。
ホッカイロ付き。
東京都庭園美術館と目黒駅近くに喜多能楽堂を構える公益財団法人十四世六平太記念財団との共催。
芝庭に特別に能舞台を設け、11月24日と25日(1部・2部)の三公演を行った。
演目は、24日は「鵺」。25日1部は「羽衣」。2部は「小鍛治」。
私は「羽衣」を鑑賞。
仕舞は高砂。友枝昭世。
羽衣のシテは香川靖継。ワキは大日方寛。太鼓は大倉慶乃助・林雄一郎。小鼓は成田達志。笛は一噌隆之。地謡は佐藤陽・友枝真也・佐藤寛泰・栗谷充雄・中村邦生・内田成信。後見は友枝雄人・栗谷浩之。
能の撮影は一切禁止だから画像はないけど、それはそれは美しい物語であった。
冷え込みが厳しくて寒くて寒くてたまらない。演じる方も観る方も伝統芸能の重みに耐えるレベルの寒さ。でも、能楽堂ができたのは明治時代からだ。それまでは、そう、こうやって外で上演されていたのだ。暑からず寒からずなお日柄ばかりではなかっただろう。
自然の中で自然を取り込んで舞う姿に日本人の本来持つ情緒というものを感じたのだった。
企画展は「朝香宮邸のアール・デコと庭園芸術」。
朝香宮邸はどこをどう切り取っても優美。
私が一番惹かれるのは、最上階の温室。
これが建てられた頃の冬は雪もかなり降ったんだろうな、と思いながら出たのだった。