昨日は緊急事態宣言前の都内へ用事を済ませにいったついでに、中園孔二の個展へ寄った。
中園孔二は、2015年7月に香川の海で行方不明となり一週間後に岡山の海上で見つかった。藝大を卒業して3年。神奈川県生まれの享年25歳。
作品を初めて見たのはたまたまの横須賀美術館。すでに亡くなった後の回顧展だった。
まだまだ様々に模索途上だけど可能性がある作品ばかりだった。
夭折の才能。
六本木駅からANB GALLERYへ。
といっても知らなかったなぁ。いつできたギャラリーなんだろ。
去年の10月のオープンしたANB Tokyoは、アーティストの支援やコミュニティ形成など、文化が息づく社会システムを醸成することを目的に設立された一般財団法人東京アートアクセラレーションが運営しているアートコンプレックス。
「中園孔二個展すべての面がこっちを向いている」。
会期は4月24日~5月23日。
アトリエに残された数々の思索。
中園は2015年以降を知らない。
東日本大震災に大きな影響を受けたことは想像に難くない。
それでも不思議なことに、この疫病下を描き出しているようにも見える。
疫病下の孤独という孤独は初めて向き合う孤独だと思う。
もし生きていたら彼は何を描いたのだろうと思いながらギャラリーを後にした。