第8回横浜トリエンナーレ開催中。
第8回横浜トリエンナーレと一緒に楽しめるアートプログラム「アートもりもり!」が同時開催されている。
黄金町エリアマネージメントセンターでは、黄金町バザール2024を開催中。
会期はヨコトリと同じ3月15日~6月9日。
15回目を迎える今回のテーマは「世界のすべてがアートでできているわけではない」。
山野慎吾アートディレクターは、「私はかつてアートと世界は、各々の差異を理解してひとつになるだろうと考えていました。しかし今は、互いに理解することもひとつになることもなく、双方を意識して知ろうとする努力、つまりは、教育的関係だけが存在しているように感じています」、との言葉を寄せている。
展覧会は8章の章立てになってはいるけど、会場ごとに章が入り混じる。
大岡川の桜シーズンが終わり野毛大道芸も終わった静けさに包まれる平日の黄金町界隈。
高架下スタジオSite-Aギャラリー。
インフォメーションのひとつとトイレはこちら。
第1章:黄金町ゆかりのアーティスト。
黄金町エリアマネージメントセンターの活動が始まる前から、この地で活動してるアーティストがいた。
小幡春生。
小幡春生は、千葉県で生まれ、陸軍中野学校を卒業し、敗戦後のシベリア抑留を経て日本に帰国した。横須賀で出会った女性と結婚して初音町で暮らし生を終えた。
シベリア抑留で拷問を受けた際に流れた自分の血で牢獄の壁に不動明王を描き、それを見た現地の兵士に命を救われ、ロシアのレービン美術館で模写などの仕事した。
帰国後は画壇とは一切関わらず、職業画家として生きた。
地獄から帰還した画家の居場所は、黒澤明が地獄の象徴を求めた場所にあったのだろう。
谷口安利。
初音町で豆菓子店を営んでいた谷口は地域の浄化活動にも熱心だった。その合間をぬって絵筆を走らせ、時には大岡川にボートを浮かべ川からの風景を楽しんだという。2011年には、初黄・日ノ出地区の中で残したい景色を描いた。写真とはまた違うもう見ることのできない風景。
gansomaeda(渡辺郷+蔦谷楽)
第2章:黄金町の現在。
黄金町にレジデンスして制作に励むアーティストたちの存在。
チェン・レンペイ。
第3章:草枕プロジェクトⅢ 旅する思想。
黄金町エリアマネージメントセンターでは、2021年以来新たなプロジェクトに取り組んでいるという。
黄金町の活動を広域化して、様々な潜在的機能と資源を持つ場として捉え直し、そこにこれまで交流のなかった地域のアーティストを集めて新しいネットワークを生み出し、そこに横浜のアーティストを組み込むことで、今後の活動のイメージを作っていくという。
獅子の歯ブラシ。
尋木昭帆。
黄金町バザールには日が暮れてからの方がいい作品や日暮れから展開する作品もある。
なかなかに一筋縄ではいかない。