「たっちやたっち、たっちくん、どうしてお前はそんなにめんこいの?」「めんこいからー!」「じゅげむじゅげむごこうの‥‥」
さらに奥に進んでみた。また「ミシ、ミシ」「今度は誰だよ~‥」「スリラー!」「ギャアアアア~、怖いよ~、なんだ、マイケル・ジャクソンじゃねえかー!」
誰もいない教室の窓から校庭らしきものを見ていたら誰もいないはずの廊下から「ミシ、ミシ」と音がした。「誰か居るのか!」「たっちで~す!」「この野郎、びっくりしたな~もう!」
学校の中に入ってみた。もう誰も使わなくなった机と黒板だけが教室に残されていた。朽ちれかけ腐っているのにもかかわらずじっと誰かをまっているような様子がいたたまれなかった‥。
誰も来なくなった廃校に行ってみた。静かに静かに学校は建っていた。あちこち傷んでみすぼらしいがそれでもなにか子供達を待っているようだった。「私はいつまでも待っているよ、子供達の元気な姿を‥‥」そんな声が聞こえてくるような気がした。
今日は学校の文化祭、子供達の晴れ姿を見てきます。「たっちも行く」「だめ、行けません」「たっちだって踊れるぞ!」「たっちを文化祭に連れてって!」