手を重ねた人の「死の運命」が視えてしまうという特殊な能力を持つ救急救命士と、命の期限が1年後に迫った義姉との禁断の恋を描く切ないラブストーリー。
救急救命士として働く花巻みことには、手を重ねた人の「死の運命」が視えるという特殊な能力がある。これまでに視た「死の運命」は、どれだけみことが手を尽くそうとも必ず現実になってしまうのだった。そんなみことが抱えるさらなる重い事実――それは最愛の義姉・沙羅が1年後にこの世を去るという「死の運命」を視てしまったこと。一つ屋根の下に暮らす義姉である沙羅を愛してしまったみことは、あと1年、沙羅の幸せのために尽くすことを心に誓う。
「死の運命」を視てしまった人に対して、自分は何をするべきか? 自分が生まれてきた意味とは何か? 救命士であるのに、命を救うことができないみことは、何を決断し行動するのか?
「生」と「死」と向き合う救命士・みことと、悲しい運命を背負う沙羅の純粋すぎる禁断のラブストーリー。
※タイトルにある「4分間」の意味とは?
救命における生死を分かつタイムリミットは「4分間」と言われている。人間は呼吸が停止してからすぐに心肺蘇生を行わなければ、命が助かる可能性は2分で90%、3分で75%、4分で50%、5分で25%…と分刻みに低下していく。そのため、呼吸が停止してからの4分間が救急救命士にとっての正念場であり、本作の主人公・みことにとっても、人の命を救えるかを左右する重要な時間である。