たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★お寺のご縁、もやもや。

2023年09月04日 | おはなし
ご葬儀の場で、それまで交流のなかったお寺さんとご縁をいただくことがあります。
たとえば、拙寺のお檀家さんに嫁いでこられたお嫁さんの実家が寺院だったり、
お檀家さんの娘さんの嫁いだ先が寺院だということがあります。

そのようなお檀家さんのご家庭でご訃報があると、
私が菩提寺の住職としてご葬儀を司祭し、親戚の住職さんは参列者となります。
ご葬儀の前後にご挨拶をさせていただく機会があると、ご親戚のお寺さんには
「若輩ではありますが菩提寺としてお勤めさせていただきますが、
 ○○寺さまにはご法助いただき有り難うございます。
 今後の年回法要なども遠慮なくご参列下さい。」
などとお伝えするようにしています。



そういえば、母や妻の実家も、寺院ではありません。
一般家庭(在家)の出身で、先祖のご供養をお願いしているお寺(菩提寺;ぼだいじ)があり、
そのどちらのお寺も、たまたまですが、宗旨は拙寺とおなじ曹洞宗です。
母や妻が拙寺に嫁いできた事によってお寺同士の交流も生まれています。
 

 
立場がかわって、喪主の親戚のひとりとしてご葬儀に参列したことも何度かあります。

ご葬儀の際には、喪主さんが私を菩提寺さんに紹介して下さいます。
その場では、菩提寺さんに快く迎え入れてくださることが常です。
ところが、後日、喪主さんが四十九日忌の打ち合わせをすると、
「次の法要からは、親戚のお坊さん(私のこと)は、呼ばないでね」
と釘を刺された…と伝え聞いたことがありました。
(特定されても困るので、もう何年も前の話です)

以来、その親戚のご法事に招かれても、私以外の家族が参列しています。
気付かないうちに、何かやらかしてしまったのだろうか…
それとも、同業の僧侶が参列するのは避けられることなのか…
というモヤモヤが残っています。
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誰もがみな…

2023年08月31日 | まなび
新宿こども食堂さんの活動報告会が当山にて行われました。

はじめは、区の施設で食事を作り、皆で一緒に食事をするという活動に、
地域の大人(おじさん)として関わらせてもらっていました。

5年間の地道な活動を続けてきましたが、
感染症の流行により区の施設が使えなくなってしまいました。
従来のように大勢が集まった調理・会食ができず、
お弁当や食材の配布という活動を模索したことから、
拙寺を会場として使っていただくことになりました。

この市民活動は大龍寺の宗教事業とは異なりますが、
様々な苦しみの中にある人たちの手助け、公益に資するものとして、
拙寺でも、できるかぎり協力をさせていただいています。
当山檀信徒や、普段からご縁のあるご寺院さまはじめ、
さまざまな方からもご協力・ご寄付などをいただいています。

お知らせ・ご報告が十分に行き届かないことも多々ありますが、
多くの方からのお気持ちを糧に、事業は続いています。有り難うございます。




書院2階にて、こども食堂の代表者さんから。



当日の参加者は25名前後。カードは心柔らかになる仕組みです。



地元のおかぁちゃんを装っていますが、困難な生活から抜け出せない人のためばかりか、
ボランティアさんのケアも含めて、多角的に活動を組み立ててくれています。



活動報告に続いて、参加者皆さんで意見の出し合い。



報告会を終えて、本堂にてアンサンブルコンサート。



演奏は、フェローオーケストラの楽団員みなさま。


演奏に続いて、「いす坐禅の体験」という謎メニュー。
住職がいす坐禅のご案内をしていたので、写真がありません…



報告会・演奏会・坐禅にて大龍寺でのメニューはおしまい。
柳町のコミュニティレンタルスペース「みちくらくらす」に移動して、
曙橋の飲食店「t.(ティードット)」さんのお料理を頂戴しながら本日のあれこれ。



「誰もがみな仏ごころで生きる世界へ」
新宿こども食堂での気付きを紹介した住職の法話です。


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★新宿こども食堂 活動報告会&演奏会

2023年08月21日 | おしらせ
この記事は、新宿こども食堂が主催し、大龍寺が協力している催事です。

日頃より私たちの活動にご支援を賜り、ありがとうございます。
皆様のご厚意に支えられ、コロナ禍の3年間も活動を継続し、
質量ともに充実した食支援を行うことができました。

皆様のご支援に感謝の意を示すべく、活動報告会を下記の通り開催いたします。
ぜひご参加賜り、活動の成果と今後の展望をお知らせし、
みなさまからお知恵を拝借できると嬉しいです。

また、この機会に支援者の皆様との交流を深める時間も設けております。
私たちの活動にご興味をお持ちの方々、そしてこれからも
子どもたちを支えていただける方々のご参加を、
ボランティア一同お待ちしております。










●日時
2023年8月26日(土) 
 ① 活動報告会 14時30分~16時
 ② 演奏会   16時~17時 (投げ銭大歓迎!)
 ③ 坐禅体験  17時~17時30分 (椅子坐禅も可能です)
 ④ 懇親会   18時~20時 (参加費4,000円、学生2,000円)

●場所
①②③ 大龍寺
 新宿区原町2-62
 東西線「早稲田」2番口から徒歩7分・大江戸線「若松河田」若松口から徒歩7分
④ みちくさくらす
 新宿区市谷柳町7-7
 大江戸線「牛込柳町」徒歩1分

●参加申込
 応募フォーム https://forms.gle/dxbS54oPyfacctK88
 8月24日申込締切。

●問合せ
新宿こども食堂事務局 
 shinjuku.kodomoshokudo@aol.jp

※個人情報保護の観点から利用者の参加はございません。
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★当山三十世一周忌法要を修行しました

2023年08月21日 | 行事報告
当山の先代住職の一周忌法要を、命日8月9日先立って7月23日に勤めました。





逝去直後の荼毘式(だびしき)や、
百か日忌に挙行した本葬では感染症対応が必須でしたが、
今回の一周忌は、定められた法要儀礼に準じて修行しました。





この一年間、多くの方にご弔意をいただいてきました。
先代住職の生涯は大変多くの方にお世話になってきたことを感じていますが、
会場には限りがあることから総ての方にお声がけすることはできませんでした。





法要には幼少の頃より亡くなる前まで
一生涯にわたってお世話になった妙厳寺(豊川稲荷)さま、
組寺(近隣の組合寺院)を中心に、親族・檀信徒総代さんの中から
お声がけをさせていただきました。





法要の最後に御礼をする現住職と息子です。
どちらも先代住職の弟子なので、二人は法の上では兄弟です。





お墓は山内にあります。
歴代住職のお墓と、住職一家のお墓の2箇所に分骨されています。





今回は、法要・墓参に引き続いて供養席も設けることができました。

あっという間に1年がたちました。

生前には、ぶつかることもゼロではありませんでしたが、
いまは「師匠なら何と言うだろうか」「先代ならどうやるだろうか」と
生前の言動を振り返り、教えを受け直しながら勤めをしています。




令和6年の三回忌について
・多くの檀信徒皆さまと共にお参りの時を持ちたいこと
・集まりやすいよう暑中を避けること
を考えて、令和6年5月12日(日)山門大施食会に続いて
修行させていただきたいと計画しております。
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★コソコソしないでシッカリと。

2023年08月09日 | おはなし
携帯型のカネのことを手鏧(しゅけい)とか、引鏧(いんきん)といいます。





引鏧を目にすると、師父との思い出がよみがえります。


小学生の頃、師父から送迎の鳴らし方を教わったことがありました。
引鏧の持ち方から始まって、鳴らし方、歩き方、法要前後の進退作法、
法要の開始を伝える殿鐘(でんしょう)の聞き分け方など、
細かく多岐にわたることがらにいっぱいいっぱい。


私の鳴らし方が自信なさを感じたのでしょう。
 導師が上殿することを法堂全体に知らせるのだから、
 コソコソしないでシッカリ鳴さないとね!
ということを、何度も言い置かれました。


僧侶を続けていればさすがに送迎の鳴らし方こそ身につきましたが、
日々の行持、布教教化、寺院経営などは、行き届かないこと、自信の無いことばかりです。
そんな時は、いまだに師父の教えに支えてもらっています。


コソコソしないでシッカリとね、と。

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★令和5年8月の坐禅会

2023年07月30日 | おしらせ
毎月第1土曜日夕方、日曜日朝に開催している「定例坐禅会」「初心坐禅会」を、
令和5年8月は以下の通り開催いたします。
 
 8月5日(土)午後4時30分~
   定例坐禅会・坐り方説明ナシ(経験者対象)
 
 8月6日(日)午前6時30分~
   初心坐禅会・坐り方説明アリ
 
いずれの坐禅会も、オンライン坐禅会(ZOOM)の進行をもとに、
本堂でのリアル参加を10名程度受け入れて開催します。
どうぞお気軽にご参加ください、
 
 
 
◆(A)令和5年8月5日(土)夕方16:30~18:00
 定例坐禅会

  開始時間になりましたらすぐに坐り始めます。
  坐り方の説明はありませんので、坐禅経験者に限ります。
  オンラインzoom+本堂での参禅10名まで

 16:00 本堂開扉
 16:20 オンライン開室
 16:30 挨拶
 16:35 坐禅①
 17:05 休憩・経行
 17:15 坐禅②
 17:45 おはなし・感想シェア
 18:00 終了


◆(B)8月6日(日)早朝 6:30~ 8:00
 初心坐禅会

  開始時刻になりましたら坐禅の組み方について説明を始めます。
  初心者を想定した説明ですが、経験者でも構いません。
  オンラインでZOOM使用+本堂での参禅10名

 06:00 本堂開扉
 06:20 オンライン開室
 06:30 坐禅と坐り方の説明
 07:00 坐禅①
 07:30 おはなし
 07:40 感想シェア・Q&A
 08:00 オンライン閉室 
 
 
◆参加申し込み方法

《 オンライン参加 》
  リンク先から、ZOOMでの事前申込が必要です。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZwud-ivqTwiGtQG395wKejExcDjDQENQ1T6



《 本堂リアル参加 》
  申し込み先着順・限定10名です。
    ・このブログで「メッセージ」を送る。
    ・当山のメールアドレス宛にメッセージを送る。
  【ご芳名・連絡先・坐禅経験の有無】についてお知らせください。
  拙寺から、本堂での参加の可否をお返事させていただきます。
 
 
 
◆参加費

《 オンライン参加 》
  無料ですが、日頃の善行を心掛けて下さい。
  その善行が善行を呼び、社会全体が善くなれば当寺にもその功徳が及びます。

《 本堂リアル参加 》
  お布施として100円以上(中学生までは無料)
   
 

◆オンライン参加の事前準備について

 ※PC・スマホなどで、Zoomが使えるようにして下さい。

 ※お尻に敷くための坐禅用の坐蒲(ざふ)があれば何よりですが、
  座蒲団(ざぶとん)・固めのクッション・バスタオル5枚程度などでもOK。

 ※服装は、身体を窮屈にしない緩やかなものが良いです。

 ※複数人での参加、お子さんと一緒に参加することもできます。
  坐禅中はミュートで参加して下さい。

 ※最後に、参加者から感想・質問等をお聞きするかもしれません。
  差し支えない方はカメラ・マイクオンにして下さい。
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★令和5年後半の坐禅会

2023年07月19日 | おしらせ
酷暑の夏、流れる汗も気にせずに坐るのもよいですが、
ここ最近は体調を崩さないように用心しなくてはなりません。
坐ることに頑張らず、作為のない仏ごころで坐っていきましょう。


◆8月の坐禅会 → 開催予定

 ・5日(土)16:30~18:00
  定例坐禅会(坐り方の案内ナシ)

 ・6日(日)6:30~8:00
  初心坐禅会(坐り方の案内アリ)



◆9月の坐禅会 → 開催予定でしたが中止です。

 ・2日(土)16:30~18:00
  定例坐禅会(坐り方の案内ナシ)

 ・3日(日)6:30~8:00
  初心坐禅会(坐り方の案内アリ)



★10月以降の予定
 10月7日(土)夕 定例坐禅会
 10月8日(日)朝 初心坐禅会 ※第2週
 11月4日(土)夕 定例坐禅会
 11月5日(日)朝 初心坐禅会
 12月2日(土)夕 定例坐禅会
 12月3日(日)朝 初心坐禅会
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★お盆、盂蘭盆。C'est bon , très bon.

2023年07月18日 | 行事報告
今年も無事、お盆のお勤めをしました。
新型コロナによる自粛から再開の年、
檀信徒皆さまの参列をお迎えしてのお勤めです。





お盆の棚経も、一般的なお盆期間中では回りきれないので、
初盆の方対象の法要は世間よりも一週間ほど早い8日にお勤めしました。
初盆ではない方のお盆供養は、東京地方の例と同じ13日に。









昨年8月に先代住職が亡くなったので、拙寺の一家も初盆です。
普段は“紺屋の白袴”の如くお檀家さんのお盆優先ですが、
今年はできる限り家族揃って初盆のご供養です。









お盆のお勤めをしていたら、あっと言う間にお盆が終わってしまいました。
普段気になっていたお位牌や仏具の配置を修正して、お仏壇に戻しました。
ゼロベースで祀り直すと気持ちも新たになるものですね。





さあ、日常が戻ってきました。
遠くへ戻っていってしまったあの人は、まだ近くにいるみたいです。
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★2週つづけて特派布教巡回~千葉県

2023年07月12日 | まなび
初めての特派布教巡回を5泊6日の愛媛県でお勤めし、
土日をおいて、月曜日から木曜日まで千葉県でのお勤めです。

巡回には事前・事後のやるべきこともありますので、
谷間のような土日も休息するわけにはいかないようです。



◆6月26日(月)
隣県であっても、任地には前日に参ることになっているようです。
拙寺の最寄り東西線早稲田駅から京成線成田駅までは乗換1回、
スーツケースをゴロゴロ引いていても、成田空港から海外ではないんですよね。

千葉県の宗務行政を担う御老僧に挨拶をして翌日の打ち合わせ、
愛媛県巡回を振り返って、原稿手直しをしようかと悩む夜。



◆6月27日(火)


翌日の午前中。成田と言えば成田山、宗派は違いますが巡回のご挨拶。
成田山の近くでお昼をいただいてから、本日のお寺さまに向かいます。


「都会の人は、お寺のことはカラッとしている人が多い」と言われたことがあります。
愛媛県とは土地柄がだいぶ異なるでしょうから、気持ち新たに会場寺院に向かいました。
どっしりした趣の伽藍、よく手の行き届いた境内、堂内に集まられている方たち。
熱心に手を合わせて迎えて下さる様子は、カラッとしている、という表現とは違います。

お話を始めますと、
納得することにはウンウンと頷き、納得しないことには真意を探ろうとする。
内容をシッカリ聞き、咀嚼、吟味しようとしている方がたくさんいました。
お話させていただく上で、これほど有り難い反応はありません。

お勤めがおわって、翌日の教場に向けて成田市内の次のお宿に。
地元の方丈様たちとの打ち合わせには、以前から縁の深い老僧も来てくださいました。
 まだ巡回先が決まっていない今年3月に、その老僧とお会いしました。
 「もし千葉県に来ることになったら、精一杯歓迎しますね!」
 と言葉を掛けて下さっていました。
それがまさか1年目で果たされるとは!と2人でニヤニヤ。



◆6月28日(水)
前日にニヤニヤしあったご老僧は、総代さんを連れて最前列の席に腰掛けています。
相手がよく見えるということは、こちらの表情も筒抜けだったことでしょう。
恐れ多すぎて冷や汗ものですが「これは温かい応援だ」と思い直してお勤めしました。

千葉県に来た時から悩んでいたお話の内容は、予定していた原稿を一部差し替えましたが、
思っていた以上に良い反応をいただけたようで、トライしてみて良かったです。
毎日、ほぼ同じ内容のお話なので、このように差し替えることも勉強になります。

大過なく2日目のお勤めをおえて成田市を離れました。


これはなんだろう。倒木の株に根を張ったのか南国の花。


香取神宮の参道でお昼をごちそうになりました。
香取神宮、鹿島神宮は知っていましたが、
息栖(そくす)神社を加えて“東国三社”と称されるそうです。




駅のすぐ横。宇和島でも似たような光景。前日打ち合わせをして、床につきました。



◆6月29日(木)
愛媛県・千葉県の巡回ラストを迎えました。
瑞々しい苗が真っ直ぐに並ぶ水田を抜けると、開けた土地にお寺がありました。
多くの人が、それぞれに、案内係・駐車係・受付係などをされてました。

お話の内容は、前日に差し替えてお話ししたものに。
参列席が非常に広角に広がっていて話をしている背後にも聴衆の席があります。
時々、フクロウのように顔を右後ろ、左後ろに向けると、案外気分が落ち着きます。


お勤めを終えて、お昼を頂戴して、帰途につきました。
梅雨だというのに、ジリジリとくる夏のような太陽。
近くのJR駅からノンビリと電車を乗り継いで、帰寮しました。



7月盆・先師一周忌法要を控えて6月に2週間不在にするのは結構な挑戦でしたが、
早め早めの準備を心掛けることになり、それはそれで良いことでした。
どのお寺さんからも、檀信徒の距離感、協力体制など、大変参考になることがあり、
拙寺が日常的に省略してしまっていることや、見逃しいてることにも気付かされ、
これからの寺院の姿を学びになることも多数ありました。有り難うございます。
留守をお願いしている家族や檀信徒の皆さんに還元できればと思っています。
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初めての特派布教巡回~愛媛県

2023年07月11日 | まなび
昨年4月、曹洞宗から特派布教師というお役を拝命しました。

一番の任務は、毎年4月に発せられる「管長告諭」を曹洞宗管長猊下からお預かりし、
これを伝えるために日本国内外の寺院・集会施設等へ派遣され
管長猊下の名代としてご法話などをさせていただくことです。
巡回先では、管長猊下をお迎えするのと同じように会場が調えられ、
その地方・地域の曹洞宗寺院の檀信徒が集まり、
お迎えからお見送りにいたるまで格式のある儀礼が修行されています。
昨年はこの派遣事業が実施されず、今年初めて派遣されることになりました。



初任の地は愛媛県。
高校生の頃に一人旅で訪れて以来の懐かしい県です。



◆6月18日(日)
人生初の特派布教を控えて1日前に松山空港へ。
県内の曹洞宗寺院を統括する宗務所に挨拶をしてしまうと時間がややあるとのことで、
新居浜市にある瑞應寺さまへ。ここは、枯淡峻厳な家風を堅持している修行道場です。





法堂の雲水さんたちは法要の準備などをしており、
指導役の老師のご案内で、落慶したばかりの宝物館を拝観させていただきました。



翌日のお勤めを控えて、今治城を望むホテルにて一泊。
地元の方丈さまがたと打ち合わせ、法話原稿の確認をして床に就きました。



◆6月19日(月)
今治市内のお寺さまにて、人生初のお勤めです。
緩やかな坂を上ると山門、法堂。境内の植栽が目にまぶしい。
堂内に集まっていた檀信徒さんたちはほぼ男性ばかり。
にこやかな方、厳しい表情の方、背筋のピンとした方、リラックスした方など様々。
始めは厳しい表情だった方が後半に身を乗り出して聞いて下さり励みになりました。

午前中でなんとかお勤めを果たし、松山でお昼を頂戴して大洲市へ。





翌日の教場となるお寺さんへ挨拶にうかがうと…副住職さんが知り合いでした。
住職さん、副住職さん揃って満面のにこにこ笑顔でお迎えして下さいました。
その後、大洲市の地元視察で、一泊100万円がニュースになった大洲城へ。



◆6月20日(火)
大洲のお寺さまにて2度目のお勤め。
住職さんは、健康的な日焼けでにこやかな方です。
特派布教の教場を引き受けて3ヶ月間、来る日も来る日も外作務に明け暮れていたそうです。
見えるところも見えないところもキレイにして当日を迎えられた姿に頭が下がります。
お集まりの檀信徒はほとんど男性でしたが、女性は反応がはっきりと返ってくるで心強かったです。

お勤めがおわり、檀信徒皆さんも帰られたお堂で、何人かでお昼ご飯をいただきました。
会場準備・片付けを担われていた檀信徒さんたちとの打ち解けた会話に、疲れも癒やされました。





そして翌日の教場となる隣町の八幡浜市へ。
例によって、地元視察は、八幡浜の港・道の駅で海の空気を吸います。
都市伝説にもなっているミカンジュースが出てくる蛇口、本当にありました。



◆6月21日(水)
八幡浜のお寺さまにて3度目のお勤め。
山間部のお寺ですが、お寺の入り口から本堂まで上り坂、等間隔に仏旗が掲げられています。
住職さん年輩のご老僧は、集まられているお寺さんたちの誰よりも堂内を駆け回り、
誰よりも大汗をかきながら、特派布教会を運営されています。

お勤めが終わって境内を歩いていると、住職の奥様から、
「この日のためにずっと準備をしてきた、境内の敷石なども全て住職が補修した」と。
住職さんは「それを言ってしまったら陰徳にならないよ」と。
最後は、高圧洗浄機の使い方で、話が盛り上がりました。

お昼のお弁当をいただいて、愛媛県南部の宇和島市へ。



まずは地元視察のために小雨の降る宇和島城へ。
城下からかつてのままの古道を上って天守閣へ至りました。


帰り道の途中、石垣の整備をしている所を通りました。
石垣の上の方は、上から命綱一本で雑草除去をしていくようです。


お泊まりは宇和島駅の駅舎ホテル。エンドレールのある珍しい駅です。



◆6月22日(木)
宇和島市のお寺さんの段取りで、4度目のお勤めは公民館で行われました。
雨模様の中でしたが、道案内・駐車場案内・受付など、
住職さん方、寺族さん、檀信徒さん、皆が方が協力して運営していました。



宇和島でのお勤めが終わって一気に松山へ。
翌日の教場はホテルのホールとのこと。主催しているお寺さんへ挨拶にうかがいました。
現役の時には直接的な出会いはありませんでしたが、大学院の10年ほど先輩でした。
松山には松山城がありますが、やや時間がかかることもあって遙拝のみしました。



◆6月23日(金)
今回の愛媛巡回の最終日。5度目のお勤めはホテルの貸しホールでした。
宿泊場所とお勤め会場が同じ場所であると移動面の心配がありません。
5日間の集大成!とはいえ、ライブは生もの。
聞いて下さる方との共同制作という面もあるので、
事前の準備を万端整えても、それで安心というわけにはいきません。
有り難いことに、毎日毎日、聴衆の方々に救われてなんとか勤め上げました。


ご法話を終えて、再びの松山城。でも上りません。


高校の時に、路面電車の「道後温泉駅」までは行くには行きました。
が、道後温泉には入らず、そのまま折り返し路面電車で帰りました。
ええ。今で言うところの“のりてつ”だったのです。
現在の道後温泉は、改修工事が進められていました。
アートな覆い屋にすっぽりくるまれています。


道後温泉の新しい取り組み。右側も、左側も、日帰り入浴施設とのことです。





20230623 JAL438 松山→羽田


機上で日没を楽しみました。シートが左の窓際というのも狙い通り!
よく見ると、富士山も逆光シルエットで浮かび上がっています。


羽田空港、着陸直前。葛西臨海公園と東京ディズニーリゾート。
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★自分のみなもとには、亡き人がいます。

2023年07月02日 | おしらせ
まもなく、東京地方はお盆(盂蘭盆;うらぼん)を迎えます。

お盆には、ご先祖さまを、在(いま)すがごとくにお迎えし、
在すがごとくに数日間を共にして過ごします。

私たちの人生がいかに波瀾万丈であっても、
ご先祖さまは生涯を通して変わることがありません。
自分のみなもとには、亡き人がいます。



■檀信徒みなさまへ

4年ぶりに、通常通りのお勤めをさせていただきます。
本堂での法要も、宅経も、ご出席は任意です。
外出に懸念がある方はご自宅にてご供養のお気持ちでお過ごしください。


①盂蘭盆会
 大龍寺本堂にて
 7月13日(火)午後3時~4時
 皆さまのご参列をお受けします。ご先祖さまのお迎えにお越し下さい。


②盂蘭盆宅経
 檀信徒のご自宅にて
 7月1日(土)~14日(金)

 苗字「た・ち・つ・て・と」の方、近隣の方で、
 宅経供養を希望される方は、お電話にて日時をご相談下さい。



■ 初盆を迎えるかたへ

四十九日忌、または埋葬後に初めてお盆を迎える方は、
今年のお盆は初盆(新盆)に当たります。
初盆の年は、当山での初盆法要と、自宅での初盆宅経をお勤めします。
便宜的に、通常よりも長く、お盆をお勤めしています。


③初盆法要
 大龍寺本堂にて
 7月8日(土)午前11時~正午12時
 「新亡様お戒名 初盆供養」「先祖代々 お盆供養」をお勤めいたします。


④初盆宅経 (檀信徒自宅にて)
 7月8日(土)~16日(日)
 各家の訪問(法要)日時は、ご連絡済みです。




■ お塔婆を建てられるかたへ
お盆の際にご供養お塔婆を希望される方は、事前に
【建立施主名・よみがな】
【ご供養のお戒名・家名】
をお知らせ下さい。「お布施」と「お塔婆代」をお納めいただければ幸いです。

お塔婆建立のお申し込みは、
 TEL・FAX・メールでのご連絡
 郵便振替によるご送金
 当日のお申し込み
等、便利な方法をご利用下さい。
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★令和5年7月の坐禅会

2023年06月29日 | おしらせ
毎月第1土曜日夕方、日曜日朝に開催している「定例坐禅会」「初心坐禅会」を、
令和5年7月は以下の通り開催いたします。
 
 7月1日(土)午後4時30分~
   定例坐禅会・坐り方説明ナシ(経験者対象)
 
 7月2日(日)午前6時30分~
   初心坐禅会・坐り方説明アリ
 
いずれの坐禅会も、オンライン坐禅会(ZOOM)の進行をもとに、
本堂でのリアル参加を10名程度受け入れて開催します。
どうぞお気軽にご参加ください、
 
 
 
◆(A)令和5年7月1日(土)夕方16:30~18:00
 定例坐禅会

  開始時間になりましたらすぐに坐り始めます。
  坐り方の説明はありませんので、坐禅経験者に限ります。
  オンラインzoom+本堂での参禅10名まで

 16:00 本堂開扉
 16:20 オンライン開室
 16:30 挨拶
 16:35 坐禅①
 17:05 休憩・経行
 17:15 坐禅②
 17:45 おはなし・感想シェア
 18:00 終了


◆(B)7月2日(日)早朝 6:30~ 8:00
 初心坐禅会

  開始時刻になりましたら坐禅の組み方について説明を始めます。
  初心者を想定した説明ですが、経験者でも構いません。
  オンラインでZOOM使用+本堂での参禅10名

 06:00 本堂開扉
 06:20 オンライン開室
 06:30 坐禅と坐り方の説明
 07:00 坐禅①
 07:30 おはなし
 07:40 感想シェア・Q&A
 08:00 オンライン閉室 
 
 
◆参加申し込み方法

《 オンライン参加 》
  リンク先から、ZOOMでの事前申込が必要です。
  (お申し込み受付終了)




《 本堂リアル参加 》
  申し込み先着順・限定10名です。
    ・このブログで「メッセージ」を送る。
    ・当山のメールアドレス宛にメッセージを送る。
  【ご芳名・連絡先・坐禅経験の有無】についてお知らせください。
  拙寺から、本堂での参加の可否をお返事させていただきます。
 
 
 
◆参加費

《 オンライン参加 》
  無料ですが、日頃の善行を心掛けて下さい。
  その善行が善行を呼び、社会全体が善くなれば当寺にもその功徳が及びます。

《 本堂リアル参加 》
  お布施として100円以上(中学生までは無料)
   
 

◆オンライン参加の事前準備について

 ※PC・スマホなどで、Zoomが使えるようにして下さい。

 ※お尻に敷くための坐禅用の坐蒲(ざふ)があれば何よりですが、
  座蒲団(ざぶとん)・固めのクッション・バスタオル5枚程度などでもOK。

 ※服装は、身体を窮屈にしない緩やかなものが良いです。

 ※複数人での参加、お子さんと一緒に参加することもできます。
  坐禅中はミュートで参加して下さい。

 ※最後に、参加者から感想・質問等をお聞きするかもしれません。
  差し支えない方はカメラ・マイクオンにして下さい。
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★木製窓枠の補修

2023年06月18日 | 四季折々 寺事折々
長らく当山の懸案であった「本堂正面の木製窓枠」の補修工事を行いました。

本堂正面は、昭和55年の竣工から40年以上、日光や風雨にさらされており、
木枠の至るところに雨染み、白スケ、木質の傷みが見られていました。
感染症が流行する前に、本堂各所の補修工事を進めており
外壁と正面階段の手すりの塗装工事まで実施しましたが、
そこから丸3年間、補修工事が止まってしまっていました。

今回の木製窓枠は、40年の積み重ねを維持したままキレイに
そして今後一層の落ち着きが醸されるようにとの要望を出して、
木製窓枠の補修を終えることができました。

書院ができてから、本堂正面から出入りする機会は減りましたが、
本堂正面からご本尊様のお参りもお勤めいただければ何よりです。


右左の端部分は、足場を組んで作業に入ります。


作業は5月14日の施食会後から。


灰汁洗い・しみ抜き・漂白・保護塗料・ニスの部分塗布をおこないました。


同時並行で、ガラスの安定・防水のためゴムで窓枠を縁取りしました。


しみ抜きを経て、漂白の途中です。


経年の雰囲気と木目を活かした塗装です。


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★令和5年6月の坐禅会

2023年05月29日 | おしらせ
毎月第1土曜日夕方、日曜日朝に開催している「定例坐禅会」「初心坐禅会」を、
令和5年6月は以下の通り開催いたします。
荒天の可能性が高いため、本堂での参禅を取りやめる可能性もあることを
ご了承いただきたくお願い致します。
 
 6月3日(土)午後4時30分~
   定例坐禅会・坐り方説明ナシ(経験者対象)
 
 6月4日(日)午前6時30分~
   初心坐禅会・坐り方説明アリ
 
いずれの坐禅会も、オンライン坐禅会(ZOOM)の進行をもとに、
本堂でのリアル参加を10名程度受け入れて開催します。
どうぞお気軽にご参加ください、
 
 
 
◆(A)令和5年6月3日(土)夕方16:30~18:00
 定例坐禅会

  開始時間になりましたらすぐに坐り始めます。
  坐り方の説明はありませんので、坐禅経験者に限ります。
  オンラインzoom+本堂での参禅10名まで

 16:00 本堂開扉
 16:20 オンライン開室
 16:30 挨拶
 16:35 坐禅①
 17:05 休憩・経行
 17:15 坐禅②
 17:45 おはなし・感想シェア
 18:00 終了


◆(B)6月4日(日)早朝 6:30~ 8:00
 初心坐禅会

  開始時刻になりましたら坐禅の組み方について説明を始めます。
  初心者を想定した説明ですが、経験者でも構いません。
  オンラインでZOOM使用+本堂での参禅10名

 06:00 本堂開扉
 06:20 オンライン開室
 06:30 坐禅と坐り方の説明
 07:00 坐禅①
 07:30 おはなし
 07:40 感想シェア・Q&A
 08:00 オンライン閉室 
 
 
◆参加申し込み方法

《 オンライン参加 》
  リンク先から、ZOOMでの事前申込が必要です。
  https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZIudu-tqzkiG9DhkHs5U1fRwcbPVVOKJfeJ

《 本堂リアル参加 》
  申し込み先着順・限定10名です。
    ・このブログで「メッセージ」を送る。
    ・当山のメールアドレス宛にメッセージを送る。
  【ご芳名・連絡先・坐禅経験の有無】についてお知らせください。
  拙寺から、本堂での参加の可否をお返事させていただきます。
 
 
 
◆参加費

《 オンライン参加 》
  無料ですが、日頃の善行を心掛けて下さい。
  その善行が善行を呼び、社会全体が善くなれば当寺にもその功徳が及びます。

《 本堂リアル参加 》
  お布施として100円以上(中学生までは無料)
   
 

◆オンライン参加の事前準備について

 ※PC・スマホなどで、Zoomが使えるようにして下さい。

 ※お尻に敷くための坐禅用の坐蒲(ざふ)があれば何よりですが、
  座蒲団(ざぶとん)・固めのクッション・バスタオル5枚程度などでもOK。

 ※服装は、身体を窮屈にしない緩やかなものが良いです。

 ※複数人での参加、お子さんと一緒に参加することもできます。
  坐禅中はミュートで参加して下さい。

 ※最後に、参加者から感想・質問等をお聞きするかもしれません。
  差し支えない方はカメラ・マイクオンにして下さい。
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★4年ぶりの山門大施食会。募る、積もる、連なる。

2023年05月21日 | 行事報告
5月14日母の日、山門大施食会を修行しました。

昨年までの3年間は、近隣寺院のご荷担を受けず檀信徒の参列者を募らず、
内献・ライブ配信にて恒例行事を勤めてきましたが、
今回は、清興(演芸・音楽など)・法話・懇親会は省略し、
時間的には短縮で法要のみ修行をしました。




法要前のごあいさつ




ご本尊様に向けて(本尊上供)




施食棚に向けて




お経本を配り、ご参列の方と共に読経




全員にお焼香をご案内




鏧・太鼓・妙鈸を賑やかに



今回のように皆さまと共にお勤めするのが久しぶりであったこともあって、
毎年開催していた時には自然とできていたことであっても
準備のペースは掴めず、当日の進行も至らない点が見られました。
当たり前のことであっても、毎年必ず修行することによって、
きちんと行うことができていたのだなと改めて気付かされました。

山門大施食会は、毎年5月第2日曜日(母の日)の開催です。
全ての檀信徒皆さまにご参列・ご供養への参加を呼び掛ける
年間行持の中でも最も大きな規模で修行している法要です。
来年は5月12日、今からご予定いただければさいわいです。
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