たつのこ半畳記 350

坐禅会情報・四季折々の様子を伝えるときどき日記。
令和3年に開創360年を迎えている起雲山大龍寺のブログです。

★動植物を絶滅させないために

2008年11月20日 | まなび
私が所属する宗派では「人権・平和・環境」を活動の視野に入れていて「人権」は、僧侶としての資質を形作る大きな要素となっていますが、「環境」については“僧侶ならでは”の視座が見えづらい状態です。




六本木にある東京ミッドタウンのd-laboに行ってきました。

http://www.d-labo-midtown.com/index.php

ここでは幅広い内容の講座が開催されていて、今回は、WWFジャパン・d-labo/スルガ銀行共催の「絶滅動物、あなたは関わっていませんか?」でした。

http://www.d-labo-midtown.com/d-log-detail.php?id=69

・地球はこれまで、動植物が絶滅の危機に瀕したことが5回ある。
 現在、毎日70数種の生物が絶滅していると予測されており、
 だとすると、現在、6回目の危機の最中にあるのだという。

・動植物が絶滅の危機に瀕する要素の第1位は
 一般に思われている温暖化などの気候変動ではなく、
 人類による「生物資源の利用」である。
 私たちの毎日の日常生活の中にこそ、
 生物を絶滅に至らしめる最大の原因があるのだ。

・かと言って、人類の営みを停止するわけにもいかない。
 持続可能な程度に抑制した活動としていかなくてはならない。

・持続可能な程度を見極める基準となりうるモノは何か?
 「ワシントン条約」「種の保存法」といった法制度もあるが、
 より効果的なのは市民の意識と行動が現れることである。
  「この製品に使われる○○は、絶滅の恐れは無いですね?」
  「この生物は、国際取引が禁止されてはいませんね?」
 と店先で確認するだけでも現状を抑制する大きな効果がある。




個体数が減少している生物が10種ほど挙げられたその最後に「ジンコウ」が登場しました。「ジンコウ」とは、寺院のお焼香や香道などで使われる香木です。

ジンコウの樹皮に特別な菌を植え付けると樹液と混ざり合って、良い香りを発するのだそうです。ですが、お香として使われるのは樹皮のみ。樹皮を剥がされたジンコウが痛々しい姿になっているのが映し出されていました。

お焼香は「心を込めて」というのが基本ですが、
勢い余ってお香を大量にバンバン焚いてご供養するのではなくて、
心を込めて香りを召しあがっていただくという気持ちが大切ですね。

今回の講座は、自分自身の僧侶としての視座を探っていこうという思いで参加していましたが、まさかそれが、こういう形での知識になるとは思いもよりませんでした。
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