箱根「仙石原のススキ」
まるで黄金色の絨毯を広げたように、一面に広がるススキの草原は圧巻!
箱根町仙石原の台ヶ岳北側斜面に広がる草原はススキの名所として知られ、
「かながわの景勝50選」や「かながわの花の名所100選」にも選ばれている。
約18万平方メートルに自生するススキは、秋の深まりとともに黄金色に色づき、
毎年多くの観光客の目を楽しませてくれる。見頃はススキの穂が出始める9月下旬から11月上旬。
この美しい景観を保持するため、草原に雑木が増えないよう毎年3月には山焼きが行われている。
ススキ草原 今昔物語
仙石原は江戸時代初期まで「千石原村」という地名でした。
昔は一面、樹木もない広大な原野が広がっており、
ここを開墾すれば千石もの穀物が穫れるだろうということから名づけられたそうです。
でも、火山灰土壌と湿地のため、それは夢と終わり、
屋根葺き用のカヤを近隣の村に出荷するのが主な仕事だったとか。
カヤ、すなわちススキです。
いまは美しい風景として多くの人たちに楽しまれていますが、昔は生活の大事な糧だったのです。