~ 権兵衛のつぶやき ~

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港の見える丘公園

2011年05月19日 | 港の見える丘公園
港の見える丘公園はかつて横浜開港期にイギリスとフランスの軍隊が駐屯した場所としてよく知られている。
横浜開港と同時に横浜に多くの外国人が暮らすようになると、
当然のように日本人との間にトラブルも発生するようになった。
生麦事件の例を出すまでもなく、外国人に対する傷害事件も少なくなく、
居留地襲撃の噂さえあった。
そうした状況の中で自国居留民の安全と財産を守るためという名目で自国の軍隊が日本に呼ばれたということだが、
横浜港を一望する高台に軍隊が駐留したのは名目以上の意味があったことは間違いない。
現在の公園中心部あたりに駐屯したイギリス軍と、
現在の「フランス山」に駐屯したフランス軍とが隣り合い、
さらに当時の幕府の対応も絡んで、さまざまな逸話も残されているようで、
港を見下ろすこの場所が当時軍事的に大きな意味を持っていたことを窺わせる。




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戦後、この場所は米軍に接収されたが、接収解除後に公園用地として取得、
1961年(昭和36年)から整備され、1962年(昭和37年)に「港の見える丘公園」として開園した。
後にフランス領事館が置かれていた跡地を「フランス山」区域として公園に併合、
イギリス総領事官邸はイギリス館として開館した。

さらに1978年(昭和53年)には大佛次郎記念館が、1984年(昭和59年)には神奈川県立近代文学館が開館、
1984年(昭和59年)には横浜人形の家とフランス山を結ぶ「フランス橋」が、
1986年(昭和61年)には大佛次郎記念館と神奈川近代文学館とを結ぶ「霧笛橋」が完成している。
さらに1991年(平成3年)5月にはバラ園がオープン、
このバラ園はさらに1999年(平成11年)には「ローズ・ガーデン」として再整備されるなどして現在に至っている。





現在の港の見える丘公園はその立地から横浜有数の観光名所として知られ、
ベイブリッジを含めた横浜港の様子を一望する展望台には連日多くの観光客が詰めかける。
港湾地区の少々雑然とした風景は景観としてはそれほど美しいものでもないように思えるが、
夜景は素晴らしく、日暮れからの時間帯は若いカップルのデートコースの定番となっているようでもある。

公園は展望台のある中心部分と北西側の「フランス山」、
そして南東側の「ローズ・ガーデン」などからなっており、大佛次郎記念館、
県立神奈川近代文学館などを併設している。「フランス山」は公園の北側斜面の雑木林で、
その中を散策路が辿っている。
山下公園方面や元町方面から訪れる際にはこの林の中を抜けて展望台を目指すといい。
木立の隙間から港の風景が見え隠れする中、野鳥の声を聞きながらの散策はなかなか楽しいものだ。

展望台とその南側の一角はこの公園の中心となる部分と言ってよく、
花壇なども整備されていて端正な美しさを持っている。のんびりと散策するにもよく、
ベンチに腰を下ろして潮風に吹かれて時を過ごすのもいい。
やはり高台にあって展望が開けているというのは開放感があってよいもので、
その魅力は「港の見える丘公園」というその名に充分に象徴されているという気がする。

公園の南側部分、大佛次郎記念館やイギリス館などに隣接して「ローズ・ガーデン」が造られている。
港の見える丘公園はもともとバラの名所として知られていたのだが、
既設のバラ園と併せて再整備し、1999年の3月31日から「ローズ・ガーデン」として開園したものだ。
約1800本ほどのバラは西洋風の庭園の雰囲気に見事に調和して訪れる人の目を楽しませてくれる。
訪れる際にはバラが見頃となる5月中旬から下旬を選ぶとよいだろう。

この公園から山手本通りを西に辿れば外国人墓地や元町公園も近く、
やはり横浜観光には欠かすことのできないスポットと言えるだろう。
20台分ほどの駐車場があるということだが、もちろん有料だし、
空いていることは期待できないだろう。石川町駅から歩けば15分から20分程度だが、
山下公園方面とも併せて散策を楽しむのもよいものだろう。

2002年春に港湾地区の観光名所を繋ぐ散策ルート「開港の道」が設定され、
港の見える丘公園はこのルートの東側の起点を担っている。
2004年(平成16年)2月に東急東横線との相互乗り入れとなる「みなとみらい線」が開業、
元町・中華街駅から港の見える丘公園へ至近になった。
フランス山地区は平成14年度から平成16年度にかけて改修工事が行われた。
林の中は庭園として整備され、旧フランス領事官邸跡などの遺構を見学できるようになった。



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国府祭

2011年05月08日 | 相模国府祭
相模国府祭
(さがみこうのまち)
 毎年、5月5日に開催されます。
 国府祭は、相模の六社が集う祭りで、県の無形民俗文化財に指定されています。
 神揃山では、相模国の成立にあたり論争の模様を儀式化した神事である座問答が行われます。
 大矢場(現馬場公園)では、国司祭や三種類の舞が奉納されます。



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祭事は、六所神社の神領地であった大磯町国府本郷の神揃山(かみそりやま)に、
一宮から五宮の神輿が集合するところから始まる。5社が入山後に祭典が催され、
正午からは「座問答」(ざもんどう)と称される神事が行われる。
祭事の中心と言われる「座問答」では、一宮・寒川神社と二宮・川勾神社が席次を争い、
三宮・比々多神社が「決着は翌年に」と仲裁を入れて終了する象徴劇のような神事が行われる。
「座問答」が終了すると六所神社へ迎えの使者が送られ、使者を受けた六所神社の神輿が「高天原」、
現在は「大矢場」(おおやば)と呼ばれる場所へと向かう。
一宮から五宮の神輿も「大矢場」へ移動し、
七十五膳の山海の幸を献上して六所神社の神輿を迎え入れ「神対面神事」などが行われる。
神事の後、各神社の神輿は順番に退場して国府祭は終了する。



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相模国の六社とは?
①一之宮(いちのみや)
寒川神社(寒川町宮山3916)
②二之宮(にのみや)
川勾神社(二宮町山西2122)
③三之宮(さんのみや)
比々多神社(伊勢原市三ノ宮1472)
④四之宮(しのみや)
前鳥神社(平塚市四之宮4-14-26)
⑤八幡宮
平塚八幡宮(平塚市浅間町1-6)
⑥総社
六所神社(大磯町国府本郷935)