ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

空に真赤な

2018-08-16 03:32:11 | 資料


空に真赤な雲のいろ。
玻璃に真赤な酒のいろ。
なんでこの身が悲しかろ。
空に真赤な雲のいろ。


北原白秋である。
夕焼け空を見ながらものうげに酒を飲んでいる人物の絵が浮かぶ。
酒はワインか。それともブランデーか。
どちらにしろ憂いを薄れさせる液体だ。
酒を飲んだとて憂いは減りはしない。だが。
それが必要だとしか言えない人間が悲しいのだ。



ゆふぐれてあまきぶだうの酒を飲みうれひうするるうれひにしづむ    揺之





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