ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

初恋

2018-08-17 03:34:27 | 資料


まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり



有名な藤村の初恋である。全文を出すまでもあるまい。
これは暗記している人も多いはずである。
甘酸い恋のたかなりが聞えてくるようだ。
美しい詩文である。



花櫛のかたぶく影に色さして君におぼるるきざしにゆれぬ    揺之





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