今は、日曜日の朝です。
東京では、思いっきり、冷たい雨が降っています。
そんな中、
友人が何人か、富士山の麓で
100キロのマラソンに挑んでいます。
制限時間は14時間。
昨日から、もうずっと彼らのことが
気になっています。
すでに、夜明けから走っているのです。
いまごろ、ずぶぬれになって、
体温を奪われながら、
黙々と走っているはずです。
すでに、シューズは水を含んで重いはず。
ただでさえ過酷なレースが、
さらにさらに、過酷になっています。
思うだけで、涙が出そうです。
できることは、ただ祈るだけ。
でも、きっと、彼らは、
こんな天気を恨んで走ったりは
していないと思います。
おそらく、すべてを受け容れて、
そして、自分のやることをやっているだけ、
そうなんだろうなあ、と。
もちろん、彼らが完走することを
心から祈り、応援しています。
でも。
完走できるかどうか、
そんなことは、まったく問題じゃないんです。
完走しようとしまいと、
私にとっては同じこと。
こんな過酷なレースに挑んでいる、
それだけで、もうすごいし、素晴らしい!
それぞれに厳しい条件の中
このレースを目指して、
彼らは地道に練習をしていました。
襲いくる不安とも、闘い続けてきたはずです。
スタートラインに立つだけで、
すでに莫大なものを手に入れています。
練習した何百キロは、
このレースのゴールテープを切っても切らなくても、
彼らの血肉になっています。
これまで乗り越えてきたことが、
すべて彼らの財産です。
だから、それだけで、もう素晴らしい。
そんな彼らに、
「完走」というメダルをあげたいけれど、
それがなくても、彼らはすでに
心の中にメダルを持っています。
挑むからこそ手に入れられるものがある。
そして、
挑むことで、人に感動を与えられる。
これまでは、色々なものに挑む人たちが
あまりにも遠すぎて、
その素晴らしさがピンと来ていなかったのかもしれません。
でも、身近にそんな人たちがいるようになって、
そしてまた、
自分も、ほんの少しだけど挑むようになって、
人からいただく感動も
もっともっと味わえるようになりました。
100キロに挑んでいるみんな、ありがとう!
そして今日一日、祈っています。
あなたたちが、最高の自分をたのしめることを。