昨日は、早稲田大学の大隈講堂で行われた
ドナルド・キーン氏の講演を聞いてきました。
「最後に、若い人たちが文楽を楽しむためには?」という
司会者からの問いに答えて、氏、曰く。
「若いときから近松や西鶴の作品を読むことです。
読んでいれば、自然に観たくなります。
聞いたところによると、最近、高校では、
聞いたところによると、最近、高校では、
西鶴の作品が読まれないとか。
理由の一つは、"遊郭"といった言葉などが
出てくるからだそうです。
そんなこと言っても、みんな、テレビは自由に見ている。
高校の先生としてではなく、文学の先生として、
ぜひ、教えてほしい」
最後の「文学の先生として」の一言、響きました。
教師は、教育者であるとともに、
自分の教える学問を愛するものであってほしいと、
私も常々思ってきました。
キーン氏、1922年、ニューヨーク市生まれ。
いまだにかくしゃくとして、頭脳明晰。
70年以上も日本文学、演劇、文化……を愛し続け、
日本人の私たちに、その素晴らしさを語り続けてくれています。
どうぞ、まだまだお元気でいらしてください。
※展示は、演劇博物館にて、8月4日まで。
詳細は→こちらへ。