古今東西 珠玉の言の葉めぐり

これまで心に響いた珠玉の言葉を写真とともに掲載します

2012年 9月号

2012-09-28 | 言の葉

「たまゆらの露も涙もとどまらず なき人恋ふる宿の秋風」 新古今和歌集 788
藤原定家(1162-1241)









平家物語 作者、成立年ともに不明    巻第一 冒頭の部分から



 現代において、「とほく東ヨーロッパをとぶらへば」、ルーマニアにはチャウシェスク大統領(1918-1989)がいる。
彼は農家の十人兄弟の三男として生まれたそうだが、権力掌握後は長年独裁者として君臨した。しかし、1980年代の東欧の一連の民主化の流れのなかで亡んだ。
上の写真は、彼がブカレストにおいて贅をつくして建てた宮殿、通称「国民の館」。
国民生活を犠牲にして建設したとされるが、現在ではルーマニア観光の目玉となっている。
右の写真は宮殿正面バルコニーからの眺め。パリのシャンゼリゼを模したという大通り。
2000年6月撮影
  








「伎波都久の 岡のくくみら 我れ摘めど 籠にも満たなふ 背なと摘まさね」 万葉集 14巻-3444

作者不詳    伎波都久は地名、「くくみら」はニラのこと。   唱和形式の歌
  「岡にはえているニラを摘んでいるけどぉ なかなか籠いっぱいにならないのよー」
  「彼と一緒に摘めばいいじゃん」

という感じでしょうか。





* 主な参考資料
  新潮日本古典集成 「新古今和歌集」 「平家物語」 「萬葉集」
  ウィキペディア


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