手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

外国人ろう者との出会い

2015-05-07 06:25:56 | 手話
東京とか京都とか、手話通訳界の「聖地」なら、俺みたいな古株ジジイはお呼びでないのだろうが、わしらのような田舎には、なにしろ、人材が少ない。
特に外国人ろう者にとっては、深刻な問題。
何年前になるのだろうか・・・初めて外国人ろう者の通訳に行ったのは・・・

わしらの地元では、派遣者から、
「●月○日の▽時、通訳お願いできますか?」
と電話が来て、OKの返事をすると、コーディネーターは、
「では、派遣の詳細をファックスしておきます」
と言って電話を切る。

ある日、帰宅すると派遣者からファックスが入っていた。
これはもう、何年もやっていることなので、ごくありふれた、日常の風景・・・のはずだった。

しかし・・・
ファックスを見て、
「な、な、なにこれーーーーーーーー!!!!」
と叫んでしまった。

「申請者:トム・ヤム・クン様」
と書いてある。(当然ながら上記は仮名である)
な、なんやこれ、外国人やないか!
ど、どこの国の人や???
日本手話、できるんやろか?
話、通じるんか???


当日・・・大量の冷や汗をかいた。
話が通じない。
30年前、新人手話通訳者として初めて現場に出た時より疲れたかもしれない。


上記のトム君とは、今では友達である。