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調べてみたら発表できない中味? 合併の約束「新市建設計画」の実施率は 鹿島区は55% 

鹿島区元議員有志の会 報告第3号 全市にわたる部分をコピーしました。

 「調べて明らかにする」約束は?
 タラソのお金どうなった? 合併の約束は? 鹿島区民の疑問に調べて答えると云っていた市長の「回答」が届きました。
 届いたのは短い「回答」と左の表1枚のみで、事業費合計だけです。
 実施した事業の中味を明かさず、回答にある数字の根拠とする表には、大きな疑問があります。 見えてきた部分もあります。
 別に情報公開で求めていた合併特例債の実績は、新しく事業毎に各区に全て振り分けた資料「特例債事業一覧」が届いています。

  疑問が深まる表の作り方 
 市長は「回答」で「概ね6:2:2どおりになっており、引き続き合併の理念に基づいて取り組んでまいります」と書いています。
 「回答」と同封の表(左の表)の説明分「通常事業の状況」では、「「新市建設計画」550億円の内、494億円実施し、約9割達成している」と説明しています。
 しかしこの表は、市民が知りたい数字を空欄にする等、あってはならない作為が見えます。

 二つの問題があります。
 表を見て下さい、①の欄だけ上と下をあわせて、下の欄にあるべき「新市建設計画」の数字(市全体550億円)を入れています。
 その数字で上の欄(通常事業)の合計②に対し執行(実施)率を計算し89・8%、約9割達成としているのです。
 「新市建設計画」の執行率はなぜか空欄ですが、この表の数字で素直に計算すると、全市で62・9%です。
 「通常事業」は新しい言葉ですが、「財政計画」と比べるべきです。
 しかし、財政計画の普通建設事業費は、多額な震災関連が入っており、比較は難しいようです。9割達成の根拠は見えません。

 もう一つは
「建設計画」550億円は合併後10年間の計画なのにH17年(合併の前の年)の分まで加えて14年間の実績(②の数字)で計算しています。
 結果、この表では、下の欄の数字を上の欄の計算に使い、さらに14年分の実績を10年計画と比べる二重の問題があり、疑問は深まります。
 このような報告だけでは、「合併の理念」に反し、中味を公開しないことは許されません。。
 昨年3月と5月の市民説明会での鹿島区民への約束を守らな
いことになります。 

 見えてくる 鹿島区の遅れ
 合併協定にある「新市建設計画」は、「10年間で550億円のまちづくり事業を6:2:2の比率」により、原町330億円、鹿島・小高110億円づつに配分されたものです。
 この表の空欄に「新市建設計画」の執行率を計算して入れると、全市で62・9%、原町69・7%、鹿島 55・2%、小高50・3%となります。
 表の右側の欄は、全市の実績合計額②を6:2:2に按分した額に対する各区の過不足を示しています。
 「新市建設計画」について計算してみると、原町が22・4億円オーバー、鹿島8・5億円、小高13・9億円それぞれマイナスになります。
 小高は今各種事業が進行していますが、合併時の計画に対しては、いづれも原町が突出し、鹿島の実績は14年分でまだ半分程度という内容です。
 別資料「特例債事業一覧」でも、実績合計を100として、原町68%、鹿島18%、小高14%の割合となっています。

 財政計画の見直しで 一体感のある南相馬市を
 新市長の新総合計画の中に「財政計画の見直し」が掲げられています。
 現在の財政計画の期間は2016(h28)から2025(令和7)年度までの10年間です。
 前回見直しから5年経過し震災から10年、国の特例債5年延長もあり、財政計画見直しは、急いでやるべき課題と思われます。
 見直しの最大の課題は、市長も繰り返し表明している「合併の理念」の実現のはずです。
 「合併の理念」を実現する為に合併特例債制度があり、それを活用しての「新市建設計画」が作られたのです。
 その約束の計画が鹿島区で云えば半分程度しか達成されていません。
 途中で、鹿島区の知らない内容変更など問題があり是正が必要です。


 「百年のまちづくり」と「一体化」を掲げる市長には、言葉どおりに合併の理念を守り、全市民が納得できる一体感を持てるような、南相馬市づくりのための「財政計画見直し」が必要なのではないでしょうか。
 鹿島区民が、原発30キロ差別に加え、市政でも約束無視の差別を受けたままにならないあかしが必要です。
 ガラス張りの計画見直しを求めていきましょう。次世代の為にも。 


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