9月8日から上野の森美術館で開催されている[世界を変えた書物]展も今日が最終日。見落としていた書物があったので、もう一度足を運んでみた。
[世界を変えた書物]展: 入場無料
http://www.kanazawa-it.ac.jp/shomotu/
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今日撮影した写真と解説は初日に行ったときに書いた記事「[世界を変えた書物]展(上野の森美術館)」に追記しておいた。
記事を書いている最中に、僕はとんでもないものを見つけて一瞬目を疑った。先ほど見たばかりのこの本が売られていたのだ。(買われてしまったようだが。)ライプニッツ(1646-1716)はニュートンと同様、微積分学を創始した人物である。
拡大: ライプニッツ『極大と極小に関する新しい方法(1684年初版)』
サンプルページ 解説 原本発売中?
ライプニッツの業績は、このページが詳しい。(Amazonでライプニッツの著書、関連本を検索する。)
Mathematical Treasure: Leibniz's Papers on Calculus
https://www.maa.org/book/export/html/641727
3月に「ニュートン著『プリンキピア』: eBayで買った?そんなわけないだろ。」という記事で紹介したのは、原書ではなく英訳本のこと。それでも数十万円する。
今回見つけたのは、本物の原書だ。25,000 US$、日本円だと2800万円ほど。実物はこのような状態である。
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Nova Methodus pro Maximis et Minimis. [in:] Acta Eruditorum. vol III, 1684
https://www.abebooks.com/Nova-Methodus-pro-Maximis-Minimis-Acta/21943070220/bd
ただし、すでに購入されてしまったようである。
We're sorry; this specific copy is no longer available. Here are our closest matches for Nova Methodus pro Maximis et Minimis. [in:] Acta Eruditorum. vol III, 1684 by LEIBNIZ, Gottfried Wilhelm.
「Acta Eruditorum (ライプチッヒ哲学論叢)」の中の第3分冊。ライプチッヒ哲学論叢というのはこういうものである。ウィキペディアのこのページでも解説されている。
第3分冊と第4分冊を合わせた本も存在しているようだ。こちらの本のほうが厚い。
Acta Eruditorum, Vol. III (1684), bound with Vol. IV (1685) of the same journal.
https://www.sophiararebooks.com/pages/books/2368/gottfried-wilhelm-leibniz/nova-methodus-pro-maximis-et-minimis-itemque-tangentibus-quae-nec-fractas-nec-irrationales/?soldItem=true
食卓の上にプリンキピアがある絵の非日常感は相当なものだ。しかし、人類の歴史に偉大な足跡を残した科学書を食卓やお茶の間に置くのは、やろうと思えばできることであることが、今回明らかになった。
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[世界を変えた書物]展(上野の森美術館)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/67cec3d33c33810b91d0f7591bfbc2ee
ニュートン著『プリンキピア』: eBayで買った?そんなわけないだろ。
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/b78b1019f73b4105359862e954496b66
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