パスタ

2021-07-25 15:00:00 | エッセイ
昨夜、パスタのアレンジ対決が
テレビで放送されていた。
美味しそうなパスタを見ていると
遠い昔、祖母とパスタ屋さんに
行っていた頃を思い出した。

田舎町にあるパスタ屋さんで
祖母のところに遊びに行っては
お昼に連れて行ってもらった。

私は、ミートソースやペペロンチーノなど
オーソドックスなものを
頼んでいたのに対して
祖母は、イカ墨パスタを頼んでいた。
ばあちゃん、洒落とるね
なんて笑ったものだった。

それから、しばらくして
私は一人暮らしを始めた。
街を散策していると、いい香りに
誘われてパスタ屋さんに入った。

けれど、みんなフォークとスプーンで
上品に食べられるのを見て
なんだか恥ずかしくなって
パスタ屋さんに行くことは
なくなってしまった。

それから、時が経ち
夫と出会って何度目かのデートで
夕食はパスタにしようか
という話になった。

恐る恐る…
私ね、上手に食べれないから
恥ずかしい
と言うと

夫は、笑いながら
楽しく食べればいいんだよと
言った。
気になるなら、お箸のある
パスタ屋さんにするかい?と…

夕食、パスタ屋さんに入ると
夫は豪快に食べてみせた。
肩の力がスッと抜けて
私も楽しく食べることができた。

その時も、私はオーソドックスな
ミートソースを頼んだ。
それに対して
夫は何かとても変わったのを
頼んでいた。

洒落とるね
なんて思ったものだった。





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