私ね
嘘ついてた
この街が好きだって
どうしても
好きになれなかった
この街が
好きだって
ある日
どうしても
嫌になって
ひとり夜の門司港に
出かけた
関門橋を渡る車は
きらきらと光っていて
下関の街灯りが綺麗だった
海の匂いが
ふぁっとすると
故郷の小さな町を
思い出した
そして思った
このまま
どこへ行っても
きっと
どの街も
好きになれないと
だから
今はここで
小さな微笑みの方を
向いて歩こうと
ふしぎね
それからというもの
肩の力が抜けて
街を
ゆっくり
見渡せるように
なった
夕空きれい
こんにちは
ありがとう
きっと
わたしね
好きって
もっともっと大きくて
大げさなものだと
思っていた
けれど
好きになるって
とっても
小さくてささやかで
あたりまえみたいな
こと
だったのね
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