風が走ってゆく
人生の曲がり角で
草の靡く方へ
走ってゆく
どんな過去も
美しく染めてきたけど
今や
未来も染められそうな
気がする
どんな曲がり角にも
その先にも
花を探そう
遠のいていた風の匂い
気づかないほど
包まれていたあの頃
気づけていたら
変わっていたの？
きっと
今だから気づけたのね
後悔から生まれるもの
それは優しさ…
優しい未来
きっと今も
気づかないほど
包まれている
日常の中に
幸せのきいろ。
くり抜いて
コトコト煮込む。
粗熱を取ったら
ミキサーへ
ちょっと
手間な分だけ
愛おしくなるのは何故だろう。
牛乳とコンソメで
味を整えて
最後にパセリをかざったら…
穏やかな
夕暮れ
すみちゃんの囀りに
耳を澄ますと
幸せな気持ちになる。
チッチッ
ココココ…
ひとつ、答えを見つけると
また問いかけがやってくる。
そのたびに、静かになって
耳を澄ませる
チッチッ…
そのカフェは
私にとってのパリだった。
「いつもの」なんて
ちょっと大人にしてくれた。
嬉しい報告の日は
あの席にいて
看病続きの日は
あの席にいた。
思い出いっぱいの店内。
疲れた私に
ニッコリと店員さん
さぁ、今日もいい一日へと
リセットできた。
そのカフェは
私にとってのパリだった。
ショッピングモールの
並びだって
パサージュに思えた。
朝は、新聞片手の日もあった。
夜は、紅茶と詩を楽しんだ。
思い出いっぱいの店内。
ここでの暮らしに
寄り添ってくれたカフェだった。
ありがとう
私のパリ…
