新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

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二つのアメリカ

2010年09月11日 | 日記
 せめて今日は静かに9・11の死者を追悼したい。そして、一般市民を巻き添えにする無差別テロを引き起こしていく、帝国の戦争を過去のものにするために、何ができるかを考えるべき一日である。

 しかし世界では憎しみの心だけが目覚め、報復の声ばかりが喧しい。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100910-00000607-yom-int
コーラン焼却、牧師が延期を発表
読売新聞 9月10日(金)13時22分配信
【ワシントン=黒瀬悦成】米同時テロから9年に当たる11日にイスラム教聖典コーランの焼却集会を計画していたフロリダ州の教会のテリー・ジョーンズ牧師は9日、実施を延期する方針を示した。

 ジョーンズ牧師は9日、記者団に対し、「焼却集会は取りやめる」と発表。その理由について、ニューヨークの同時テロ現場付近で進められているモスク(イスラム教礼拝所)建設問題で、地元のイスラム教指導者を介し「建設場所の移転で合意したため」と述べた。ところが、モスク側は「そんな合意はない」と否定したため、牧師は「決定を振り出しに戻す。やめるわけではなく、一時中止するだけ」と表明した。

 牧師は11日、ニューヨークで建設を進めるイスラム教指導者ファイザル・ラウフ師と面会する意向を示したが、現時点で面会日程は固まっておらず、牧師がいずれかの時点で焼却に踏み切る可能性は否定できない。
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 もちろん、このモスクの建設には議論があるだろう。しかし私有地への一宗教施設の建設という問題であるのにすぎない。9・11を実行したイスラム原理主義者たちは、全イスラム教徒を代表していたわけではない。何よりもこの闘いはキリスト教とイスラム教の闘いではないはずだ。アルカイーダのテロ・ネットワークもすでにイスラム原理主義者ばかりではないと聞く。

 ジョーンズ牧師はコーラン焼却集会を行うといっている。テロリストは命や家族を奪ったが、魂を奪うことはしなかったし、そんなことはできはしない。この焼却集会は全イスラム教徒への宣戦布告に等しい。牧師たちは、全キリスト教徒やアメリカ国民も代表しているわけではあるまい。

 しかし、アメリカにいるよは、このようなレイシストばかりではないい。ユダヤ教長老たちの共同声明も同時に知られるべきだ。これは私たちの知る、愛すべき善きアメリカである。

http://www.janjanblog.com/archives/11201
WTC跡近くのモスク建設を支持するユダヤ人
2010年 8月 6日 11:14
浅田明氏のレポート

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 もちろん モスク建設を支持する声もあり ニューヨークのブルームバーグ市長も「だれでも自分の信仰のための礼拝所を作る権利がある。イスラム教徒も例外でない」と理解をしめしているが 在米ユダヤ人の平和団体 Jews for Racial and Economic Justice (JFREJ)からのメールによれば 保守派や正当派を含む31人のユダヤ教長老(ラビ)たちが

1.ユダヤ人として信仰の自由、誠実な対話、平和生成、唯一神への信仰にかかわっているので コルドバ イニシアティブがモスクとイスラム文化センターをWTC跡近くに建てるのを支持する。

2.コルドバ イニシアティブは かって数世紀にわたって スペインのコルドバで ユダヤ教徒、キリスト教徒、イスラム教徒が 互いに寛容なだけでなく調和をもって暮らした歴史を記念して名前をつけた。

3.コルドバ イニシアティブの指導者 イマム ファイザル アブダル ラウフ とその妻 デイジー カーンは 度々 アブラハムの子孫たちの間の対話と平和への共同行動を呼びかけている。

4.彼らは単に権利があるから建設を計画したのではなく 9・11にWTCビルを破壊したテロリストへの直接的批判によってイスラム教徒の平和創造への導きの灯となることを望んでモスクを建設しようとしている。

という共同声明を発表し さらにニューヨーク近辺のユダヤ人に対して5日 建設支持とADL批判の集会に集まるよう呼びかけた。

共同声明はさらにコーランが平和を求めテロリズムを非難していると指摘し ADLは多くのよいことをしてきたが今回の行動はイスラム教徒のユダヤ人や そのほかのアメリカ社会への憎悪を掻き立てる危険がある と主張している。

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 「古き善きアメリカ」とはいうまい。最近、ある所で好きな映画のアンケートを採った。1位は、『ショーシャンクの空に』である。この映画を作ったのもアメリカであり、ごく最近のことである。

 9・11直後のNYを取材した佐野眞一『クラッシュ―風景が倒れる、人が砕ける―』には、WTCビルの倒壊の瞬間を見上げる市民を撮影した報道写真が収められている。白人もアフリカ系もアジア系も、何もない。みな同じ信じられないという表情で、その光景を見つめている。絶望の入り口が常に希望への扉であるとするならば、9・11テロは逆説的な形で人間の連帯の可能性を示しているのだ。



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6 コメント

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Unknown (氷川 渉)
2010-09-11 11:43:30
この名前で共産主義に関する書物を出版する予定なのですが、その書物はマルクス主義が宗教から生まれ、離脱し、そして・・・醜悪な「宗教」に帰ったさまを批判するものになりそうです。内容は、徹底的な「反共」になります(爆)。

さて、この本を執筆するにあたり、マルクス主義を産んだヨーロッパの思想史・宗教史を概括する必要があったのですが、いわゆる「世俗権力」が発生するには、宗教内部の内ゲバが必要であることを示しています。プロテスタントとカトリックのゲバ(彼らは外ゲバと言うでしょうが、仏教徒から見たら内ゲバ)が膠着する中で、手打ちとして世俗権力が発生します。

そもそも世俗しかない東アジアとは違い(日本なんぞは宗教が本当の意味で権力・世界を支配したことはない)、一神教のあちらは「宗教が全てを支配」するという建前上、簡単にゲバになるんですよね。一応、血みどろの闘いから「世俗権力」を打ち立てた欧米なんですが、その「世俗権力」を真面目な人は「かりそめの、嘘」と考えているんじゃないでしょうかね。宗教右派と言うけど、宗教やイデオロギーに嵌った過去があると、正直なところ一定共感するところがないとは言えず、でも同時に「御同輩、そんなことしとったら、神様が悲しむだけでっせ」と言いたいですね。共同声明の一神教の信者たちも、宗教的信念のもつ恐ろしさを自覚するからこそ、私と同じように思っているのではないでしょうかね。


みんなぁ~! チャンコロ、もとい、チョッパリ、もとい、日中人民を見習って徹底的に世俗的になろうよ! 中国人は共産主義という宗教を良くも悪くも解脱したし。
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Unknown (氷川 渉)
2010-09-11 11:45:29
「世俗」を「宗教」の上に置かないと、今の世の中生きていけませんぜ。

悲しいけど、それが現実。
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Unknown (くろまっく)
2010-09-11 19:31:22
 何かこの牧師さんも、困った人のようです。劇場型デマゴーグとでもいうべきか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100911-00000008-mai-int

 でも、千数百年ヤマトと戦ってきたエゾの立場からいいますと(お)、ヤマトはヒコ・ヒメ制の昔から、世俗的権力と宗教的権力の二重統治ですよ? 壬申の乱から南北朝、明治維新、無条件降伏、何度も危機にさらされながら、天皇制が首の皮一枚つながってきた問題にも通じています。

 たとえば昭和ファシズムの背景には、日蓮主義がありましたね。井上日召、北一輝、石原莞爾といった大物もいれば、左にも共鳴者がいて、宮沢賢治のような文学者もいた。キリスト者の内村鑑三が、代表的日本人の5人のうち1人に日蓮をエントリーしている意味は決して小さくないだろうと思います。しかし最後は左右のラジカリズムを許さない力学が働く。本土決戦にも共産主義革命にもよう立ち上がらないわけです。

 佐野・鍋山の転向声明や、それに続く文章を読んでいて、「おまえら何なんだよ」と思うんですね。急に日本文化や仏教思想が素晴らしいと言い出したり、いいインテリが、倒そうとしていた敵のことも何も知らなかったのはどういうことかと。これはマルクス主義も含め、近代主義にはまった人たちによくあるパターン。中野重治は昭和ファシズムの前に一度は敗北したとはいえ、自分の〈敵〉を正確に掴んでいた希有な存在でした。

 というのはさておき、御著の刊行を楽しみにしております。
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Unknown (くろまっく)
2010-09-12 10:23:27
牧師さんコーラン焼却撤回。
こいつこそ今度その髭燃やしたらなあかんな。
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Unknown (氷川 渉)
2010-09-12 22:55:05
まさにおっしゃる通り! 世俗的権力と宗教的権力、ひいては権威が分離したのがヤマトでした。すなわち、宗教が社会を全面的に包摂できなかったのです。

一向一揆を残虐に信長がせん滅戦で鎮圧したのは、その「危険」があったからだと、仏教の師匠はおっしゃってました。

さて。中野重治。ヘライの話なんか読むと、彼の「転向」の日本的複雑さにやりきれない思いがあります。ってか、「転向」なんて、常なることなんじゃないかと。その辺のことを思えば、「獄中xx年」って、ほんまに欺瞞だと思っちゃいます。
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Unknown (氷川 渉)
2010-09-13 08:51:15
ごめんなさいねえ。ちょっとしたつぶやき。中野重治は吉本隆明のことをどう思っていたんでしょうね?
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